3. 月ごとの件数は?
では、この給付金は本当に「続いて」いるのか。月ごとの件数を並べれば、その様子が見えます。厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(厚生労働省年金局)によれば、老齢の1年ぶんは次のような動きでした。
出発点の4月は455万5440件。そこから5月、6月、7月、8月、9月と、毎月8000件台から1万件あまりずつ減ります。9月には450万9460件でした。
ところが10月、458万4893件へ増え、前の月から7万5433件の増加です。11月には452万5041件となり、そのあとは12月の462件増をはさみながら、3月末の450万4441件まで下がります。
11回ある月の変わり目のうち、増えたのは10月と12月の2回。補足的老齢のほうは、増えた月が9月から10月の1回しかありません。104万5362件から109万6594件へ、5万1232件の増加でした。
4. 令和8年度の基準額は月5620円。実際の平均は月4146円
いくら受け取れるのか。その土台になるのが給付基準額です。
老齢年金生活者支援給付金の令和8年度の基準額は月5620円。これは保険料を480月すべて納めた方に対応する額ですので、実際には保険料納付済期間に基づく額(月額)と保険料免除期間に基づく額(月額)を計算し、合計した金額になり個人差があります。
いっぽう、実際に受け取っている額も見ておきます。同じ概況によれば、令和6年度末現在で老齢の平均が月4146円でした。ただしこれは令和6年度末の実績で、当時の基準額は月5310円です。年度が違うので注意しましょう。
4つの給付金を並べると、1件あたりの月額は障害年金生活者支援給付金が5727円、遺族年金生活者支援給付金が5228円、老齢年金生活者支援給付金が4146円、補足的老齢年金生活者支援給付金が2177円です。
なお、この土台の額は毎年度見直されます。令和6年度は月5310円、令和8年度は月5620円。ご自分の額は、そこに納めた月数と免除の月数が掛かって決まります。同じ制度でも、届く金額が人によって違うのはそのためです。
5. 9月にはがきが届いたら。本物かどうかの見分け方も
新たに対象となり、9月に請求書が届いたら、届いたハガキに原則3カ所を記載し、目隠しシールと切手を貼って、ポストに出しましょう。提出期限が書かれているので、必ず確認してくださいね。
日本年金機構は、要件に当てはまるかどうかをその場で確認できないときには、はがき型ではなくA4サイズの請求書と所得状況届を送ると案内しています。封書で届いても、中身は同じ請求の手続きです。
支給される場合の目安の金額もハガキに記載されていますのでご確認ください。
もうひとつ、気になるのが「本物かどうか」です。厚生労働省の特設サイトははっきり書いています。
本物のお知らせが、ハガキでお金の振り込みを求めることはありません
振込を促す文面があったり、口座番号や暗証番号を書かせる欄があったりしたら、そこで手を止めてください。迷ったときはその場で返事をせず、給付金専用ダイヤル(0570-05-4092)かお近くの年金事務所で確かめるようにしましょう。
6. 元証券会社社員の執筆者コメント
請求書が届いたらやることは4つ。はがきに書く、目隠しシールを貼り封をする、切手を貼る、ポストに入れる。届いていない方にはA4の用紙と所得の届出が来ます。封書でも同じ手続きなのできちんと中身を確認しましょう。自分の金額の目安や、提出期限も必ず確認してください。
注意点も3つ。振り込みを求めてくるはがきは本物ではありません。口座番号や暗証番号の記入欄があれば、そこで手を止めてください。また、基準額や所得の基準は年度ごとに動くので、毎年度確認しましょう。そして判定は世帯単位です。同居する家族に住民税がかかっていれば外れますので注意しましょう。
年金生活者支援給付金は、対象となる限り、毎年続きます。最初の1枚が大きいので、しっかりと手続きを行うようにしましょう。期限を過ぎても申請は可能ですが、日本年金機構へ届く日によっては受け取れる月が変わる場合もありますので、早めに提出するといいでしょう。
迷ったら専用ダイヤル0570-05-4092か、お近くの年金事務所へ相談してください。
参考資料
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度 特設サイト」
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和8年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
宮野 茉莉子
