3. 公的年金を1階と2階に分けて見る

公的年金の基本的な仕組みの中身は、LIMOの記事「【国民年金+厚生年金】月15万円(年180万円)以上もらう人は何%?平均受給額を一覧で確認!私的年金の見直しで押さえておきたいポイント」から引用して確かめておきます。

日本の公的年金は、よく「建物の階層」に例えられます。1階部分の国民年金は、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入を義務付けられ、自営業者、フリーランス、学生、無職の人などが「第1号被保険者」として一律の保険料を納めます。会社員に扶養されている配偶者(年収130万円未満など)は「第3号被保険者」となり、個別の保険料負担はありません。2階部分の厚生年金は、厚生年金保険の適用事業所に勤務する会社員や公務員が加入し(第2号被保険者)、国民年金に上乗せされる形で加入するため、将来は「基礎年金+厚生年金(報酬比例部分)」の2階建てで年金を受け取ることができます。保険料は給与額に応じて変動し、会社と従業員が半分ずつ負担する「労使折半」が大きな特徴です。

出所:LIMO「【国民年金+厚生年金】月15万円(年180万円)以上もらう人は何%?平均受給額を一覧で確認!私的年金の見直しで押さえておきたいポイント」

4. 2026年度は4年度連続のプラス改定

2026年度の年金額改定の中身は、LIMOの記事「【2026年最新】60歳~89歳の年金一覧表!年代別の平均受給額と「手取り・非課税世帯」のリアル!年金口座の「凍結リスク」とは?」から引用して確かめておきます。

2026年度の年金額は、国民年金が前年度比1.9%増、厚生年金(報酬比例部分)が同2.0%増の増額改定となりました。国民年金(満額・1人分)は月額7万608円、厚生年金(モデル夫婦世帯・2人分)は月額23万7279円です。ただし「ねんきん定期便」などに記載された金額は税金や社会保険料が引かれる前の「額面」であるため、実際の手取り額はこれより少なくなります。

出所:LIMO「【2026年最新】60歳~89歳の年金一覧表!年代別の平均受給額と「手取り・非課税世帯」のリアル!年金口座の「凍結リスク」とは?」

5. 平均年金月額と、受給額の分布

厚生労働省が2025年12月に公表した「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、60歳から90歳以上までの全受給権者の平均年金月額と受給額の分布を確認します。

5.1 国民年金の平均受給額はいくらか

国民年金の平均月額(全年齢)3/4

国民年金の平均月額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:5万9310円
  • 〈男性〉平均年金月額:6万1595円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万7582円

出所:LIMO「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」

5.2 厚生年金の平均受給額はいくらか

厚生年金の平均月額(全年齢)4/4

厚生年金の平均月額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:15万289円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万9967円
  • 〈女性〉平均年金月額:11万1413円

出所:LIMO「【国民年金+厚生年金】月15万円(年180万円)以上もらう人は何%?平均受給額を一覧で確認!私的年金の見直しで押さえておきたいポイント」

※国民年金の金額を含む

国民年金の平均受給額は男女ともに月5万円台から6万円台です。厚生年金は全体の平均が15万円台で、男女の平均額には6万円ほどの開きがあります。

厚生年金の額は現役時代の賃金水準と加入期間で決まります。収入に比例して保険料を納める制度なので、働き方や就業期間の差がそのまま年金額に出やすくなっています。

いまのシニア世代では、出産や育児、家族の事情で働き方を変えたり離職したりした女性が少なくありません。それが加入期間と賃金水準の差になり、平均受給額の男女差として残っています。

6. 割引を使うなら、申し出の期限から逆算する

ここまで、令和8年度の国民年金保険料と前納の割引額、2026年度の年金額の例、受給権者の平均月額を見てきました。

保険料は月額1万7920円で、口座振替の2年前納なら1万7370円の割引になります。

直近の4月から始めるには2月末日までの申出が必要で、年度の途中から始めることもできます。

2026年度の年金額は国民年金が1.9%、厚生年金が2.0%のプラス改定で、老齢基礎年金の満額は1人分で月額7万608円となっています。

ただし受給権者の平均月額を見ると、厚生年金は男性が約17万円・女性が約11万円、国民年金は男女とも6万円前後です。金額の幅は広いといえます。

まとまった額を先に用意する必要があるので、家計の状況と合わせて考えたいところです。納め方の選択肢は年金事務所や街角の年金相談センターで相談できます。

参考資料

LIMO編集部年金解説班