3. 平均年金月額が多い都道府県、少ない都道府県
では、平均年金月額が多い都道府県と少ない都道府県はどこになるのでしょうか。
厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から順に並べてみます。
3.1 平均年金月額が高い上位5都県
- 神奈川県:17万457円
- 千葉県:16万5103円
- 東京都:16万3892円
- 奈良県:16万2292円
- 埼玉県:16万1752円
3.2 平均年金月額が低い上位5県
- 青森県:12万8129円
- 沖縄県:12万8819円
- 宮崎県:12万9224円
- 秋田県:12万9503円
- 山形県:13万1169円
- 北海道:14万1069円
- 青森県:12万8129円
- 岩手県:13万2943円
- 宮城県:14万4920円
- 秋田県:12万9503円
- 山形県:13万1169円
- 福島県:13万6880円
- 茨城県:15万2963円
- 栃木県:14万9631円
- 群馬県:14万8666円
- 埼玉県:16万1752円
- 千葉県:16万5103円
- 東京都:16万3892円
- 神奈川県:17万457円
- 新潟県:13万8683円
- 富山県:14万4644円
- 石川県:14万1792円
- 福井県:14万787円
- 山梨県:14万4665円
- 長野県:14万4668円
- 岐阜県:14万9910円
- 静岡県:15万1960円
- 愛知県:16万766円
- 三重県:15万1949円
- 滋賀県:15万4456円
- 京都府:15万1483円
- 大阪府:15万6272円
- 兵庫県:15万9086円
- 奈良県:16万2292円
- 和歌山県:14万5933円
- 鳥取県:13万3459円
- 島根県:13万3918円
- 岡山県:14万6429円
- 広島県:15万745円
- 山口県:14万8166円
- 徳島県:13万4131円
- 香川県:14万4026円
- 愛媛県:14万301円
- 高知県:13万2202円
- 福岡県:14万5822円
- 佐賀県:13万4191円
- 長崎県:13万6825円
- 熊本県:13万2740円
- 大分県:13万6507円
- 宮崎県:12万9224円
- 鹿児島県:13万3343円
- 沖縄県:12万8819円
- その他:13万3788円
都道府県別の平均年金月額において1位の神奈川県と47位の青森県では、その差は月額4万円以上になります。年間で考えると50万円を超えるため、地域ごとの格差は小さいとはいえないでしょう。
もちろん、厚生年金の受給額は住んでいる場所で決まるわけではありません。この差は、厚生年金受給額がどのように決まるかに理由があります。
4. 厚生年金の受給額は何で決まるのか
厚生年金の受給額の計算には、現役時代の報酬(給与や賞与)と、年金加入期間が使われるため、個人差が出やすいしくみです。
厚生年金の報酬比例部分は、以下の計算式の合計で決まります。
- A(2003年3月以前):平均標準報酬月額×7.125/1000×2003年3月までの加入期間の月数
- B(2003年4月以降):平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の加入期間の月数
厚生年金の額は、現役時代の報酬と加入期間の長さで決まります。この仕組みが、都道府県ごとの平均額の差につながっています。
都市部は賃金水準が高い傾向にあり、自営業や共働き世帯の比率も地域で違います。
現役時代の働き方の違いが、そのまま平均年金月額の差として出ているということです。
5. 国民年金の平均月額と、地域による差
国民年金(老齢基礎年金)の額は、保険料を納付した月数で決まります。そのため厚生年金と比べると、個人差も男女差も地域差も小さくなります。
参考までに、国民年金(老齢基礎年金)の都道府県別平均年金月額も確認しておきます。
5.1 国民年金(老齢基礎年金)を都道府県別に並べる
- 北海道:5万8435円
- 青森県:5万7137円
- 岩手県:6万720円
- 宮城県:5万9532円
- 秋田県:5万9147円
- 山形県:6万827円
- 福島県:5万9922円
- 茨城県:5万9395円
- 栃木県:5万9544円
- 群馬県:6万564円
- 埼玉県:5万9007円
- 千葉県:5万9354円
- 東京都:5万8313円
- 神奈川県:5万9342円
- 新潟県:6万1957円
- 富山県:6万2989円
- 石川県:6万1923円
- 福井県:6万2290円
- 山梨県:5万9275円
- 長野県:6万2030円
- 岐阜県:6万1248円
- 静岡県:6万1150円
- 愛知県:6万34円
- 三重県:6万1403円
- 滋賀県:6万1172円
- 京都府:5万8206円
- 大阪府:5万7122円
- 兵庫県:5万9138円
- 奈良県:5万8961円
- 和歌山県:5万7784円
- 鳥取県:6万1502円
- 島根県:6万2287円
- 岡山県:6万1564円
- 広島県:6万991円
- 山口県:6万1120円
- 徳島県:5万8797円
- 香川県:6万1718円
- 愛媛県:5万9792円
- 高知県:5万7926円
- 福岡県:5万8300円
- 佐賀県:6万1084円
- 長崎県:5万8617円
- 熊本県:5万9907円
- 大分県:5万8397円
- 宮崎県:5万9234円
- 鹿児島県:5万9659円
- 沖縄県:5万4217円
- その他:3万785円
国民年金(老齢基礎年金)は5万円から6万円台が中心でした。
この額だけで生活費をまかなうのは、多くの人にとって厳しい水準です。厚生年金と国民年金を合わせて月15万円以上を受け取る人の割合もあわせて見ておきたいところです。
厚生年金の上乗せがない自営業やフリーランスの人ほど、現役のうちから準備を始めておく必要があります。
6. 自分の年金額は加入記録から計算されている
ここまで、離婚時の年金分割の2つの制度と、厚生年金の全国平均、都道府県別の平均年金月額を見てきました。
合意分割制度は平成19年4月1日以後に離婚等をした場合に、婚姻期間中の厚生年金記録を当事者間で分割できる制度です。当事者双方の合意または裁判手続により按分割合を定める必要があります。
3号分割制度は平成20年5月1日以後に離婚等をした場合に、第3号被保険者であった方からの請求により相手方の厚生年金記録を2分の1ずつ分割できます。合意は必要ありません。
請求期限は原則、離婚等をした日の翌日から起算して5年以内。令和8年4月1日前に離婚等をした場合は2年以内です。
分割の効果は厚生年金の報酬比例部分に限られ、国民年金の老齢基礎年金等には影響しません。
按分割合を定めるための「情報通知書」は離婚の前でも請求できます。手続きの詳細は年金事務所に確認してみてください。