生活保護の扶助は、お金で渡されるものと、サービスそのもので渡されるものに分かれます。
生活扶助や住宅扶助は金銭給付が原則ですが、医療扶助だけは逆で、現物給付が原則とされています。生活保護法にそう書かれています。
この記事では、生活保護法の条文をもとに扶助ごとの給付方法と、その違いを確認していきます。
1. 生活保護の金銭給付と現物給付は条文で定義されている
まず、2つの言葉の意味から確認します。
1.1 第6条に定義がある
生活保護法第6条第4項によると、金銭給付とは金銭の給与または貸与によつて保護を行うことをいいます。
第5項では、現物給付とは物品の給与または貸与、医療の給付、役務の提供その他金銭給付以外の方法で保護を行うことをいうとされています。
1.2 物だけでなくサービスも現物給付
現物給付には医療の給付や役務の提供が含まれています。物を渡すことだけを指す言葉ではありません。
第34条の医療扶助は、この現物給付によつて行うものとされています。医療そのものが給付されるため、病院の窓口でお金を払う場面が出てきません。
2. 生活保護の生活・教育・住宅扶助は金銭給付が原則
次に、扶助ごとに見ていきます。
2.1 3つとも同じ書き方になっている
第31条の生活扶助、第32条の教育扶助、第33条の住宅扶助は、いずれも金銭給付によつて行うものとするとされています。
そのうえで3条とも但し書きが同じ形で付いています。これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは、現物給付によつて行うことができるという内容です。
2.2 渡す相手も決められている
教育扶助のための保護金品は、被保護者、その親権者もしくは未成年後見人、または被保護者の通学する学校の長に対して交付するものとされています。
住宅扶助のための保護金品は、世帯主またはこれに準ずる者に対して交付するものとされています。
医療扶助は医療機関に委託して給付する形なので、窓口でお金を払う場面が出てきません。仕組みの違いが手続きの違いにつながっています。
