生活保護には4つの原則があります。生活保護法の第7条から第10条までです。
第1条から第4条の基本原理とは章が分かれていて、こちらは保護をどう実施するかを定めています。4条とも但し書きや第2項が付いている点が特徴です。
この記事では、生活保護法の条文をもとに4つの原則と、その但し書きを確認していきます。
1. 生活保護の第7条は申請保護の原則
まず、保護がどう始まるのかを見ていきます。
1.1 申請できるのは本人だけではない
生活保護法第7条は、保護は要保護者、その扶養義務者またはその他の同居の親族の申請に基いて開始するものとすると定めています。
本人のほか、扶養義務者や同居の親族も申請できるという書き方です。本人が動けない状況でも道があることになります。
1.2 急迫した状況には但し書きがある
同じ第7条には但し書きが付いています。要保護者が急迫した状況にあるときは、保護の申請がなくても、必要な保護を行うことができるとされています。
申請が入口という原則を置いたうえで、その例外も条文に書き込まれている形です。
2. 生活保護の第8条は基準及び程度の原則
次に、いくら支給されるのかの決め方です。
2.1 不足分を補う程度において行われる
第8条第1項は、保護は厚生労働大臣の定める基準により測定した要保護者の需要を基とし、そのうち、その者の金銭または物品で満たすことのできない不足分を補う程度において行うものとすると定めています。
基準額をそのまま支給するのではなく、満たせない不足分を補うという仕組みです。
2.2 基準は「十分」かつ「これをこえない」もの
第2項では、その基準について定めています。要保護者の年齢別、性別、世帯構成別、所在地域別その他保護の種類に応じて必要な事情を考慮した最低限度の生活の需要を満たすに十分なものであつて、且つ、これをこえないものでなければならないとされています。
十分であることと、こえないことの両方が求められています。上下から挟む書き方になっています。
原則だけを覚えると、実際の運用と食い違うことがあります。但し書きまで含めて1つの原則だと読むほうが、条文の意図に近くなります。
