総務省が2026年8月27日に公表した令和7年地方公務員給与実態調査の統計表によると、都道府県の一般行政職の初任給は、大学卒の試験採用で平均22万5694円でした。

公務員の給与は国の基準に横並びというイメージがあるかもしれません。ただ、団体の区分や都道府県によって、初任給には差があります。

この記事では、令和7年4月1日現在の調査結果から、地方公務員の初任給がどのくらいなのかを見ていきましょう。

中本 智恵
初任給の数字は、就職先を考えるときの目安として見られることが多いところです。ただ、この調査で示されているのは基本給にあたる部分で、実際に口座へ入る金額とは別のものになります。まずは水準そのものから確かめていきましょう。

1. 都道府県の初任給は平均22万5694円

まず、団体の区分ごとに金額を確認します。

1.1 最も高いのは都道府県で、次が市

総務省によると、一般行政職の大学卒・試験採用の初任給を団体区分別の平均でみると、都道府県が22万5694円で最も高くなっています。以下、市が22万2738円、指定都市が22万1015円、町村が22万751円、特別区が22万87円と続きます。

最も高い都道府県と最も低い特別区の差は5607円です。区分による差はありますが、大きく開いているわけではありません。

1.2 学歴が変わると水準も変わる

同じ都道府県の一般行政職でも、学歴によって初任給は変わります。試験採用でみると、大学卒が22万5694円、短大卒が20万9791円、高校卒が19万3860円です。

大学卒と高校卒の差は3万1834円となっています。採用の方法でも差があり、選考採用の場合は大学卒が22万1858円、短大卒が20万6389円、高校卒が19万728円でした。

団体の区分と学歴で、初任給の水準が変わります1/2

都道府県・指定都市・市・町村・特別区の団体区分別と、大学卒・短大卒・高校卒の学歴別にみた一般行政職の初任給の一覧表

出所:総務省「令和7年地方公務員給与実態調査結果」をもとにLIMO編集部作成

中本 智恵
区分による差が5607円、学歴による差が3万1834円ですから、初任給の水準を左右しているのは、どの団体かよりも学歴のほうだと分かります。ただし昇給の仕方は団体ごとの給料表で決まりますので、入口の額だけで比べきれるものでもありません。

2. 国の基準額を上回る都道府県は42団体

次に、国の水準と比べるとどうなのかを見ておきます。

2.1 国の大学卒・試験採用の基準額は22万円

総務省の資料によると、国の初任給基準額は令和7年4月1日現在で、試験採用の大学卒が22万円、短大卒が20万4400円、高校卒が18万8000円です。選考採用は大学卒が20万7400円、短大卒が19万4500円、高校卒が18万3500円となっています。

この国の基準額と、地方公共団体の初任給基準額を比べたものが公表されています。

2.2 都道府県の89.4%が国を上回る

一般行政職の大学卒・試験採用で比べると、初任給基準額が国より高い団体は、都道府県が42団体で全都道府県の89.4%を占めます。指定都市は9団体で45.0%、市は375団体で48.6%、町村は208団体で22.5%、特別区は1団体で4.3%でした。

国と同じ額の団体は、都道府県が5団体で10.6%、町村が660団体で71.3%、特別区が22団体で95.7%となっています。国より低い団体は、指定都市8団体、市12団体、町村53団体でした。

国の基準額との比べ方は、団体の区分によってかなり違います2/2

一般行政職・大学卒・試験採用の初任給基準額について、国より高い団体・国と同じ団体・国より低い団体の数を団体区分別に示した表

出所:総務省「令和7年地方公務員給与実態調査結果」をもとにLIMO編集部作成

中本 智恵
銀行で給与振込口座の相談を受けていた頃も、初任給の額そのものより、そこから何が引かれるかを気にされる方が多くいらっしゃいました。国の基準額を上回っているかどうかは団体ごとの判断ですが、社会保険料や税が引かれる仕組みはどの団体でも同じです。