4. 町村のほうが高い手当もある
ここまで地方公務員のうち一般行政職の給与を見てきましたが、町村職員はすべての手当で低いわけではありません。
4.1 扶養手当は1056円多い
扶養手当は、全地方公共団体が8161円、町村が9217円です。町村のほうが1056円多くなっています。
扶養手当は扶養している家族の人数で決まる手当なので、勤務地ではなく職員の家族構成が反映されます。地域手当とは性格が違う手当です。
4.2 手当の性格で分けて見る
勤務地で決まる手当と、本人の事情で決まる手当があります。地域手当や通勤手当は前者、扶養手当や住居手当は後者に近い性格を持ちます。
町村で低く出ているのは主に前者です。給与全体の差を見るときは、この区別をしておくと理解しやすくなります。
5. 職種によっても水準が違う
今回は一般行政職に限定して水準を見てきましたが、同じ調査には職種別の数字も載っています。
5.1 医師・歯科医師職は111万7157円
全地方公共団体で見ると、給与月額合計は医師・歯科医師職が111万7157円と最も高く、次いで企業職47万878円、研究職43万4153円となりました。
一般行政職の41万3968円に対し、福祉職は36万4889円、看護・保健職は39万2909円でした。職種によって給料表が分かれているためです。
5.2 職員数が多いのは一般行政職
職員数で見ると、一般行政職が88万1517人と最も多く、企業職21万5922人、消防職16万5253人と続きます。
地方公務員の給与という話をするときに一般行政職の数字が使われるのは、人数が最も多く代表的な区分だからです。
6. 数字を読むときの注意点
数字を読み解くにあたり、注意したいポイントもまとめました。
6.1 月額であって年収ではない
この調査で示されているのは給与月額です。期末手当や勤勉手当といった賞与にあたる部分は含まれていません。
年間の収入を知りたい場合は、別の資料を見る必要があります。
6.2 平均値である
年齢や勤続年数を問わない平均値です。同じ一般行政職でも、若い職員と管理職では実際の額は大きく違います。
同じ調査には年齢別や経験年数別の表もあるので、年代で比べたい場合はそちらを見ることになります。
7. まとめにかえて
一般行政職の平均給与月額合計は、全地方公共団体で41万3968円、都道府県42万139円、市40万8453円、町村37万910円です。
町村と全体の差4万3058円のうち、給料月額の差は1万465円にとどまります。残りは手当の差で、なかでも地域手当が1万5680円と大きな部分を占めています。
一方で扶養手当は町村のほうが1056円多くなっています。勤務地で決まる手当と本人の事情で決まる手当を分けて見ると、差の中身が分かりやすくなります。
参考資料
太田 彩子