4. 海外に住んでいた期間

日本を離れていた期間も対象になります。

4.1 日本人で海外に居住していた期間

昭和61年4月1日以降については、日本人であって海外に居住していた期間のうち国民年金に任意加入しなかった期間が挙げられています。20歳以上60歳未満の期間に限られます。

昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの期間については、日本人であって海外に居住していた期間が挙げられています。

4.2 日本国籍を取得した方や永住許可を受けた方

昭和36年5月1日以降に日本国籍を取得した方または永住許可を受けた方については、海外在住期間のうち取得または許可前の期間が該当します。

また昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの期間については、外国籍であるために国民年金の加入が除外されていた昭和56年12月までの在日期間も挙げられています。

5. 見落とされやすい期間

思い当たりにくい項目もあります。

5.1 任意加入したが未納だった期間

国民年金に任意加入したものの保険料が未納となっている期間も、合算対象期間として挙げられています。昭和61年4月1日以降の期間と、昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの期間の両方に記載があります。

未納だから何も残っていないと考えてしまいがちですが、受給資格期間の判定では数えられることがあります。

5.2 脱退手当金を受けた期間

厚生年金保険・船員保険の脱退手当金を受けた期間も挙げられています。ただし昭和61年4月から65歳に達する日の前月までの間に保険料納付済期間または免除期間がある方に限られます。

このほか、国民年金の任意脱退の承認を受けて被保険者にならなかった期間、被用者年金制度等から支給される老齢年金や障害年金、遺族年金の受給権者とその配偶者で任意加入しなかった期間、国会議員や地方議員またはその配偶者であった期間なども挙げられています。

6. 国民年金がスタートする前の「古い期間」も年金のカラ期間(合算対象期間)になる?

国民年金制度は昭和36年4月に始まりましたが、実はそれより前の非常に古い期間についても「合算対象期間(カラ期間)」として扱われる特例があります。条件を満たせば、10年の受給資格に数えることができます。

6.1 条件つきで数えられる

厚生年金保険・船員保険の被保険者期間は、昭和36年4月以降に公的年金加入期間がある場合に限り合算対象期間となります。共済組合の組合員期間は、昭和36年4月以降に引き続いている場合に限られます。

かなり古い期間ですが、条件を満たせば受給資格期間の判定に入ります。

7. 確かめるときの進め方

自分で判断しきれない部分があります。

7.1 記録に残っていない期間がある

合算対象期間の多くは、保険料の納付記録が残らない期間です。ねんきん定期便を見ても、そのままの形では表れないことがあります。

配偶者の勤務先や在学期間、海外に住んでいた時期など、当時の状況を示すものが手がかりになります。

7.2 年金事務所に相談する

どの期間が該当するかの判定には、当時の制度と本人の状況の両方を見る必要があります。自分で結論を出す前に、年金事務所やねんきんダイヤルに相談してみてください。

受給資格期間が足りないと思い込んでいた方が、確認したら足りていたということもあります。

8. まとめにかえて

合算対象期間は、年金額には反映されないものの受給資格期間としてみなされる期間です。保険料を納付した期間と免除された期間にこれを加えて10年以上あれば、老齢基礎年金の受給要件を満たします。

昭和61年3月以前に会社員の配偶者だった期間で任意加入しなかった期間、学生だった期間、海外に居住していた期間などが挙げられています。多くの項目は20歳以上60歳未満の期間に限られます。

記録に残りにくい期間なので、思い当たることがあれば年金事務所で確認してみてください。

参考資料

太田 彩子