3. 会社員(年収500万円)と専業主婦(第3号被保険者)は世帯でいくら受け取れるのか

年金の統計は個人単位ですが、家計は世帯単位で回ります。ここでは会社員(年収500万円)と専業主婦(第3号被保険者)という組み合わせを試算します。

報酬比例部分と老齢基礎年金を合算し、40年間就業した場合の金額として計算しています。

3.1 世帯の年金月額は23万2566円

  • 世帯の構成:会社員(年収500万円)と専業主婦(第3号被保険者)
  • 世帯の年金月額:23万2566円
  • 年額:279万792円
  • 25年間の累計:6976万9800円
  • 夫婦のみ無職世帯の平均的な支出(月29万6829円)との差:-6万4263円

会社員(年収500万円)と専業主婦(第3号被保険者)の場合の世帯の年金月額2/2

会社員(年収500万円)と専業主婦(第3号被保険者)の場合の世帯の年金月額

出所:日本年金機構「老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額」を参考にLIMO編集部作成

この世帯の年金は月23万2566円です。夫婦のみ無職世帯の平均的な支出29万6829円には、月6万4263円届きません。

不足は年間で77万1156円です。25年間続くとまとまった額になりますので、取り崩す資産の見通しも立てておきたいところです。

※40年間就業した場合の概算です。報酬比例部分は平均標準報酬額に1000分の5.481を掛け、加入月数を掛けて算出しています。実際には加入期間や報酬によって変わります。

世帯の年金を分けるのは厚生年金の加入期間です。共働きで最も多い組み合わせは月36万456円、国民年金のみの自営業夫婦は月14万1216円で、その差は月21万9240円になります。

3.2 【この世帯の注意点】第3号被保険者の期間は基礎年金だけ

第3号被保険者だった期間は、保険料の負担がない代わりに受け取れるのは老齢基礎年金です。世帯の年金のうち、報酬比例部分は1人分にとどまります。

パートで厚生年金に加入すれば、その期間分は上乗せになります。加入要件を満たす働き方かどうかは勤め先に確認してみてください。

一方で、配偶者が亡くなったときの減り方は共働き世帯より緩やかです。遺族厚生年金は亡くなった人の報酬比例部分の4分の3が目安で、自分の老齢厚生年金が少ないほど受け取れる部分が残ります。

世帯の見込額は、2人分のねんきん定期便を並べれば計算できます。合計と支出を突き合わせてみてください。

4. 世帯の年金は片働きだと基礎年金の比重が高い

厚生年金の平均月額は15万289円、国民年金は5万9310円で、差は9万979円でした。長く加入していた制度が金額を左右します。

厚生年金で月20万円以上を受け取る人は18.8%にとどまり、8割以上は20万円未満です。

第3号被保険者の期間は老齢基礎年金として計算されます。世帯でいくらになるかは、2人分のねんきん定期便を並べれば確かめられます。

参考資料

石津 大希