国民年金保険料を納めるのが難しくなったとき、そのままにしてしまう方は少なくありません。
日本年金機構によると、未納のままだとその期間は老齢基礎年金の受給資格期間に算入されず、年金額にも反映されません。一方で免除の承認を受ければ、受給資格期間に算入されたうえ、全額免除でも満額の2分の1が年金額に反映されます。
この記事では、免除と納付猶予、そして未納の違いをチェックしていきます。
- 免除は全額・4分の3・半額・4分の1の4段階。令和8年度に納める額はそれぞれ0円・4480円・8960円・1万3440円
- 全額免除でも満額の2分の1が年金額に反映される。未納は受給資格期間にも入らない
- 失業や倒産があれば、前年の所得にかかわらず免除・納付猶予を受けられる特例がある
1. 国民年金保険料の免除は4段階に分かれている
まず、免除の中身を見ていきます。
1.1 全額から4分の1まで
日本年金機構の説明によると、本人・配偶者・世帯主の前年所得が一定額以下の場合や失業した場合など、保険料を納付することが経済的に困難な場合は、申請書を提出して承認されると保険料の納付が免除されます。
免除される額は、全額、4分の3、半額、4分の1の4種類です。令和8年度に実際に納める額は、4分の3免除で4480円、半額免除で8960円、4分の1免除で1万3440円になります。
1.2 納付猶予は50歳未満が対象
これとは別に、納付猶予制度があります。20歳以上50歳未満の人で、本人・配偶者の前年所得が一定額以下の場合に、申請して承認されると保険料の納付が猶予されるものです。
免除は本人・配偶者・世帯主の所得で審査されますが、納付猶予は本人と配偶者の所得で審査されます。世帯主の所得が高いために免除が受けられない場合でも、納付猶予なら対象になることがあります。
2. 【国民年金保険料】未納だけが、受給資格期間にも入らない
免除・納付猶予・未納の違いは、将来の年金にそのまま表れます。
2.1 全額免除でも満額の2分の1
保険料の全額を免除された期間は、老齢基礎年金を受け取る際に、保険料を全額納付した場合の年金額の2分の1を受け取れます。この2分の1は税金分にあたります。
一部免除の場合は、4分の1免除で8分の7、半額免除で8分の6、4分の3免除で8分の5が反映されます。ただし一部免除は、減額された保険料を納めていることが前提です。
2.2 納付猶予は資格期間だけ
納付猶予の期間は、老齢基礎年金・障害基礎年金・遺族基礎年金を受け取るために必要な受給資格期間には算入されますが、年金額には反映されません。
これに対して未納の期間は、受給資格期間にも算入されず、年金額にも反映されません。老齢基礎年金を受け取るには、納付済期間と免除期間などを合算した期間が10年以上必要ですので、この違いは大きいところです。
保険料の負担が重いという相談は、種類を問わず窓口に届きます。共通していたのは、放置するより申請したほうが選べる手が残るということでした。
