3. 年金額が変わるのは6月振込分と12月振込分
年金額は毎年4月に見直されますが、4月分と5月分の年金は6月に振り込まれます。そのため、新年度の年金額を反映して手取り額が増えるのは、6月振込の年金からです。
また、65歳以降も厚生年金に加入して仕事を続けている人は、65歳以降に支払った保険料を基に毎年10月に年金額が改定されます。この仕組みを「在職定時改定」と呼びます。改定額が反映するのは、12月振込の年金からです。
4. 現在のシニア世代「もらえる年金はいくら?」年金受給額の実態(年代別平均額)をみる
年金の手取り額は老後の家計収支に大きく影響するため、年金額改定通知書と年金振込通知書はきちんと確認しておきましょう。
最後に、厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を基に、シニアの年金額の実態を年代別に確認しておきましょう。
【年代別の平均年金月額】
- 60歳~64歳:厚生年金 82267円 / 国民年金 47138円
- 65歳~69歳:厚生年金 151753円 / 国民年金 61240円
- 70歳~74歳:厚生年金 147730円 / 国民年金 60339円
- 75歳~79歳:厚生年金 151377円 / 国民年金 59346円
- 80歳~84歳:厚生年金 157689円 / 国民年金 58454円
- 85歳~89歳:厚生年金 165486円 / 国民年金 59066円
- 90歳以上:厚生年金 164027円 / 国民年金 55633円
- 全年齢平均:厚生年金 150289円 / 国民年金 59310円
※60歳~64歳の厚生年金は特別支給の老齢厚生年金受給者、国民年金は基礎年金の繰上げ受給者の平均額です。
年代別の平均月額を見ると、厚生年金では概ね高齢の人の方が高い傾向にあります。ただし、65歳以降も仕事を続ける方が増えているため、今後の受給水準にも変化が表れてくるでしょう。
5. 手取り額を正確に把握して安心の老後を
今回は10月の年金手取り額が変動する理由と、確認すべきポイントについて解説しました。年金の手取り額が変わる主な理由は、10月から住民税や社会保険料の本徴収(今年度の確定額の天引き)が始まるためです。手取り額が減ると驚いてしまいますが、まずは年金振込通知書で天引きの内訳を確認することが大切です。
年金事務所の窓口でも、ご自身の状況を正確に把握することで安心される方がたくさんいらっしゃいます。ご自宅に届く通知書を定期的にチェックして、ゆとりあるライフプランにお役立てください。
参考資料
- 小平市「個人住民税の年金からの特別徴収について」
- 横浜市「国民健康保険料の年金からの特別徴収について」
- 千葉市「年金受給者ですが、介護保険料の特別徴収とは何か教えてください。」
- 武蔵野市「後期高齢者医療保険料 年金天引」
- 日本年金機構「「年金額改定通知書」と「年金振込通知書」(年金受給者用:はがきサイズ)」
- 日本年金機構「令和4年4月から在職定時改定制度が導入されました」
- 厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」
西岡 秀泰
