4. 申請の前に確認しておきたい注意点が3つある

障害児福祉手当には所得の要件があり、ほかの給付との関係でも制限があります。

4.1 本人だけでなく扶養義務者の所得も判定される

所得制限の対象は、本人、配偶者、そして扶養義務者です。扶養義務者とは、生計を同じくする父母や兄弟姉妹などにあたります。

つまり、子ども本人に収入がなくても、同居する家族の所得が限度額以上であれば支給されません。限度額は扶養親族の人数によって変わるため、市区町村の所得制限基準の一覧で確認する必要があります。

4.2 障害を理由とする公的年金を受け取っていると対象外になる

障害児福祉手当は、障害を支給事由とする公的年金を受け取っている場合には支給されません。

一方で、20歳未満の人が障害基礎年金を受け取ることは通常ないため、この制限が実際に問題になるのは限られた場合です。詳しい判定は窓口で確認しておくと確実です。

4.3 施設に入所していると支給されない場合がある

障害児福祉手当は在宅で介護を受けている人を対象とした手当です。障害者支援施設などに入所している場合は支給の対象になりません。

在宅と施設のあいだで生活の場が変わるときは、手当の受給資格にも影響します。入所や退所の予定が決まった時点で、窓口へ届け出ておきましょう。

5. 20歳を境に制度が切り替わることを見越しておく

障害児福祉手当は20歳になると終わります。その後は、要件を満たせば20歳以上を対象とした特別障害者手当が受け取れます。

また、20歳になると本人が国民年金の第1号被保険者となり、障害の状態によっては障害基礎年金の対象にもなります。手当と年金では窓口も判定の仕組みも異なるため、20歳に近づいた段階で早めに相談しておくと手続きが滞りません。

なお、障害のある子どもを養育する人への手当としては、このほかに特別児童扶養手当があります。名称が似ていて混同されやすいものの、支給の対象者も金額も別の制度です。

6. まとめにかえて

障害児福祉手当は、20歳未満で重度の障害があり、日常生活で常時介護を必要とする人に支給される国の手当です。令和8年度の月額は1万6560円で、2月・5月・8月・11月に3か月分ずつ振り込まれます。

本人・配偶者・扶養義務者の所得によっては支給されないため、まずは市区町村の窓口で所得制限の基準を確認するところから始めるとよいでしょう。

障害のある子どもの支援は、手当・年金・医療費助成が年齢の節目ごとに切り替わっていきます。制度の名前と切り替わる年齢をあらかじめ把握しておくことが、家計の見通しを立てるうえでの土台になります。

参考資料

和田 直子