3. 保険料そのものを軽くする2つ

残る2つは、支払う保険料を減らす仕組みです。

3.1 国民健康保険料などの均等割の軽減

厚生労働省によると、国民健康保険料(税)の額を算定する際、法令により定められた所得基準を下回る世帯については、被保険者応益割(均等割・平等割)額の7割、5割または2割を減額する制度があります。

この軽減は所得の水準で決まるため、世帯の所得が把握できていれば自動的に適用されます。5つのなかで唯一、申請が入口にならないものです。

3.2 国民年金保険料の免除・納付猶予

国民年金保険料については、本人・配偶者・世帯主の前年所得が一定額以下の場合や失業した場合など、納付が経済的に困難なときに免除を受けられます。免除される額は全額、4分の3、半額、4分の1の4種類です。

日本年金機構によると、保険料の全額を免除された期間は、老齢基礎年金を受け取る際に全額納付した場合の年金額の2分の1を受け取れます。未納のままだと受給資格期間にも算入されませんので、この違いは大きいところです。

4. 自動で適用されるものにも注意したい点がある

申請がいらないから安心、というわけでもありません。

4.1 所得の申告がされていないと判定できない

保険料の軽減は所得で判定されます。裏を返せば、世帯の誰かが所得の申告をしていないと判定ができず、本来受けられるはずの軽減が適用されないことがあります。

収入がない場合でも申告が必要だといわれるのは、この判定のためです。年度の途中で転入した場合なども、判定までに時間がかかることがあります。

4.2 世帯の状況が変われば結果も変わる

給付金の要件には世帯全員の課税状況が入り、保険料の軽減判定には国民健康保険に加入していない世帯主の所得も含まれます。同居する家族の状況が変われば、判定も変わることになります。

前年の所得で判定されるため、その年の実感とずれが出ることもあります。

5. どこに聞けばよいか

5つの制度は、担当する窓口が分かれています。

5.1 窓口の分かれ方

年金生活者支援給付金と国民年金保険料の免除は、年金事務所または市区町村の国民年金の窓口です。国民健康保険料の軽減と高額介護サービス費は市区町村の窓口になります。

高額療養費は加入している医療保険によって異なり、健康保険組合、協会けんぽ、市町村の国民健康保険、後期高齢者医療広域連合のいずれかが窓口です。自分がどこに加入しているかは、マイナポータルか資格確認書で確認できます。

5.2 まず手元の書類を見る

保険料の通知書、年金振込通知書、届いた封筒。この3つを見れば、いま自分がどの制度の対象になっているかがある程度分かります。

当てはまるかどうかは一人ひとり違いますので、判断に迷うときは該当する窓口に相談してみてください。

6. まとめにかえて

シニアの暮らしを支える公的な制度として、年金生活者支援給付金、高額療養費制度、高額介護サービス費、保険料の均等割の軽減、国民年金保険料の免除の5つを見てきました。

このうち保険料の均等割の軽減は所得が把握できていれば自動的に適用されますが、残る4つは申請や手続きが入口になります。

自動で適用されるものでも、所得の申告がされていなければ判定ができません。まずは手元の通知書を確認するところから始めてみてください。

参考資料

LIMO編集部社会保障解説班