子連れでの再婚は、本人同士だけの問題ではないので慎重に進めなくてはいけません。最近ニュースをにぎわせている「連れ子への虐待」は、子連れ再婚を考える人にとって現実になる可能性もある切実な問題だからです。まずはどんなことに気をつければ良いのでしょうか。

親族にきちんと挨拶をする

結婚する相手に子供がいるとなれば、親族が理解を示してくれないこともあるでしょう。そんな歓迎されていない状態で再婚を強行すれば、自分が辛いだけでなく、なにより「孫と認めてもらえない子供」が悲しい思いをすることも。必要最低限の礼儀とマナーは守り、少しでも歓迎してもらえる努力をしましょう。

子どもと一緒に遊ぶ時間を作る

再婚する2人の時間だけではなく、子供を交えて「家族」として過ごす時間を再婚前に十分取ることも大切です。当人同士で盛り上がって、いきなり「新しいお父さん(お母さん)だよ」と言われても、子どもにとっては納得できないかもしれません。

特に小学生以上で実の父親と過ごした記憶があれば、「自分のお父さん(お母さん)と本当は暮らしたいのに」という気持ちが強く出てしまう可能性も。親として認めてもらうには、時間はかかるかもしれませんが、信頼関係ができていることを確認してから再婚をした方が無難でしょう。

「共同親権」とは?

離婚後の親権について、日本では父親か母親のどちらか一方しか持つことができない「単独親権」が現行民法で規定されています。一方、海外先進国では、両親双方が養育に関わる「共同親権」が主流となっているため、法務省は海外の制度や運用状況の調査を進めています。

そして、冒頭に述べたように「共同親権」制度導入の是非や離婚後の子供の養育全般などについて議論する研究会を年内に発足させ、1年以上かけて議論し、報告書がまとめられることになっています。

離婚する父母が対立している場合、子供が板挟みになるなどの問題が生じかねないという理由で反対する意見も多いようですが、将来的に制度が変わる可能性があることも頭の片隅に置いておきましょう。

おわりに

誰しもが1回目の結婚でうまくいくわけではありません。離婚した方が幸せになれると思うのであれば、我慢せずに踏み切ることが必要な場合もあるでしょう。

しかし、離婚するのであれば事前準備をきちんとしておかないと、生活が困窮してしまう危険性もあります。また、子連れ再婚は当人同士だけの問題ではないので慎重に進めることが必要です。人生の軌道修正をするにあたっては、「次こそは幸せになる」という気持ちで入念に準備してください。

LIMO編集部