4. スズメは人の暮らしと関わりの深い鳥

スズメは日本各地で見られる身近な鳥で、市街地や農耕地など、人が暮らす環境と深く関わりながら生活しています。人家の屋根や軒下などを繁殖場所として利用するほか、農耕地や草地などで食べ物を探す姿も見られます。

食べるものは季節によって異なり、繁殖期には昆虫やクモなど、それ以外の時期には植物の種子や果実などが中心です。秋になると群れを作って水田を訪れることもあります。今回の写真が撮影されたのも、田園風景が広がる福井県内の一角。スズメにとって農耕地は、決して珍しい生活場所ではないことがわかります。

5. 著者からの一言コメント

八重樫 友美
体の大きな鳥たちに囲まれても、どこか堂々として見えるスズメがかわいらしいですね。身近な存在であるスズメですが、何気ない日常の中で見せる意外な姿を観察してみるのも楽しそうです。

6. 小鳥用品の出荷金額 1位はフード全般、2位は鳥かご

ここからは記事の話題にちなんで小鳥用品の出荷額に関する統計についてご紹介します。

日本ペット用品工業会の「ペット用品産業実態調査」によると、2023年度における小鳥用品の出荷金額合計は29億9900万円でした。カテゴリー別ではフード全般が21億4800万円で最も多く、次いで鳥かごや関連製品が8億4300万円、その他用品や用具が800万円と続きます。

飼育に欠かせない主食関係が過半数を占め、生活環境を整える用具がそれに次ぐ市場規模となっています。

今回はXで話題になっている「肝が据わっているスズメ」をご紹介しました。

小鳥用品の出荷額29億9900万円のうち、フード全般が21億4800万円で7割を超えています。鳥かごなどの製品は8億4300万円。最初に揃えるものより、日々与え続けるもののほうが市場としては大きいという構図です。飼うことの負担が、購入時点ではなく毎日の側に寄っているのがわかります。

一方で、写真のスズメは誰の持ち物でもありません。私は群馬に住んでいますが、スズメは探すまでもなく庭先にいます。同じ鳥でも、人の暮らしの内側に入れば市場が生まれ、外にいるかぎり金額としては表れません。

外にいる鳥を眺めるのに費用はかかりませんが、迎え入れると決めた瞬間から、餌代という毎月の支出が始まります。鳥を飼うことを考えている方は、かごや用品の値段よりも、その支出が何年続くのかを先に見積もっておくほうが現実的だと思います。

中沢 新

参考資料

八重樫 友美