新NISAで積立を始めたものの、口座を開いたところで止まっている方は少なくありません。商品をどう選べばいいのか迷ううちに、時間だけが過ぎてしまうこともあります。
金融庁が2026年7月3日に公表した「NISA口座の利用状況調査」によると、令和7年12月末時点のNISA口座数は2820万6434口座でした。一方で、2025年の1年間に一度も買付がなかった口座が36.6%を占めています。
この記事では、つみたて投資枠でインデックス投信を選ぶときに避けたいポイントを整理したうえで、口座が動いていない実態と、秋にできる手続きを確認していきます。
- NISA口座は2820万6434口座。うち36.6%が2025年に一度も買付がなかった
- つみたて投資枠の対象商品は363本。うち指定インデックス投資信託が286本
- 金融機関を変えるなら9月30日まで。その年に買付があると変更できない
1. つみたて投資枠のインデックス投信で避けたいこと
まずは商品を選ぶときの視点から確認していきます。つみたて投資枠は年120万円、生涯で1800万円までが非課税の対象です。
1.1 コストを確認せずに選ぶ
投資信託を保有している間は、信託報酬という費用が毎日かかります。同じような指数に連動する商品でも、この率は商品ごとに違います。
金融庁によると、2026年8月18日時点でつみたて投資枠の対象となっている指定インデックス投資信託の信託報酬は、投資先が国内のもので平均0.27%、内外・海外のもので平均0.34%でした。法令上の上限はそれぞれ0.5%と0.75%です。
1.2 投資対象を知らずに選ぶ
名前だけでは、何に投資しているのかは分かりません。国内株式なのか、先進国株式なのか、全世界なのかによって値動きの性格は変わります。
目論見書で連動を目指す指数を確認しておくと、値動きの理由が理解しやすくなります。
1.3 ひとつの地域やテーマに集中しすぎる
特定の国や業種に偏ると、その分野が不調なときに影響を強く受けます。分散の度合いは商品によって差があります。
1.4 短期の値動きで売買を繰り返す
積立は時間をかけて買い付ける前提の方法です。値動きのたびに売買すると、その前提から外れていきます。
1.5 似た投信をいくつも重ねて持つ
連動する指数が近い商品を複数持つと、分散しているつもりでも中身が重複します。保有している商品の投資対象を一度並べてみると分かりやすくなります。
つみたて投資枠の対象商品の内訳(2026年8月18日時点)/0
出所:金融庁「つみたて投資枠対象商品」をもとにLIMO編集部作成
2. 口座の3分の1以上は1年間動いていない
商品選びの前に、そもそも口座が使われているかという論点があります。金融庁の最新調査で、その実態が分かります。
2.1 2025年に一度も買付がなかった口座が36.6%
令和7年12月末時点のNISA口座数は2820万6434口座で、前年同月末の2558万6460口座から10.2%増えました。買付額は累計71兆3847億円です。
一方で、2025年1月1日から12月31日までに一度も買付がなかった口座は1044万6488口座ありました。全体2855万8925口座に対して36.6%にあたります。
前年は38.0%だったので比率としては1.4ポイント下がりましたが、実数では33万口座増えています。
2.2 年代による差が大きい
買付がなかった口座の割合を年代別に見ると、30歳代が29.0%で最も低く、40歳代30.6%、50歳代31.7%と続きます。
これに対して70歳代は50.1%、80歳代以上は73.5%でした。10歳代も56.0%と高くなっています。
口座数そのものは50歳代が553万1813口座で最も多く、40歳代538万1768口座、30歳代494万5690口座と続きます。60歳代は417万5854口座、70歳代は307万8095口座です。
年代別にみた2025年に買付がなかったNISA口座の割合/0
出所:金融庁「NISA口座の利用状況調査」(令和7年12月末時点)をもとにLIMO編集部作成
商品を選ぶ前に、まず自分の口座が動いているかを確かめてみてください。買付がなかった口座が3分の1を超えるという数字は、開設して安心してしまう人が多いことを示しています。
目論見書と取引残高報告書は手元に残しておくと、あとから確認するときに役立ちます。
