4. 後期高齢者医療の書類が届く時期に、窓口で多かった問い合わせ
筆者は元自治体職員で、窓口では国民健康保険と後期高齢者医療の担当をしていました。
毎年7月から8月にかけては、届いた書類をめぐる問い合わせが増える時期でした。
4.1 「封筒が届いたが、何をすればいいのか」という相談
いちばん多かったのは、届いた書類をどう扱えばよいのかという相談です。
資格確認書は届いた時点で有効なので、基本的にはこちらから手続きをする必要はありません。
ただ、簡易書留や特定記録で届く自治体もあり、受け取り方がわからないという問い合わせをいただくこともありました。
4.2 古い書類を返したほうがいいのか、という相談
記載事項が変わって新しい書類が届いた場合は、これまで使っていた資格確認書を市区町村に返すことになっています。
一方で、有効期限が切れたものは返却せず、個人情報の取り扱いに注意したうえで自分で破棄することもできるとされています。
古いものをそのまま使い続けると、あとから差額の支払いや払い戻しの手続きが必要になることもあるため、手元の書類の有効期限は見ておきましょう。
5. 後期高齢者医療の資格確認書で「自分の負担割合」を確認する
届いた資格確認書には、医療機関の窓口で払う自己負担割合が記載されています。
5.1 負担割合は資格確認書の必須記載事項です
東京都後期高齢者医療広域連合によると、資格確認書の必須記載事項には、氏名や被保険者番号などに加えて、負担割合と発効期日が含まれています。
手元の資格確認書を見れば、8月1日からの自分の負担割合がわかることになります。
5.2 負担割合は毎年8月1日に見直されます
後期高齢者医療の自己負担割合は、前年の所得をもとに毎年8月1日に判定し直されます。
去年と同じ年金額であっても、世帯の状況が変わったことなどで割合が変わることもあります。
今年届いた書類の割合が去年と違っていた場合は、まず記載を確かめたうえで、疑問が残るようなら市区町村の窓口に問い合わせるのが確実です。
窓口負担割合については、次の記事で詳しく解説しています。
6. 【落とし穴】後期高齢者医療で85歳になっても、資格確認書が届かないことがあります
今回のルールで見落とされやすいのが、85歳という区切りをいつの時点で見るのかという点です。
東京都後期高齢者医療広域連合の案内には、令和8年度の一斉更新以降に85歳になった場合、新たな資格確認書の交付はないと書かれています。
その場合は、記載事項に変更があったとき、または次回の一斉更新のタイミングで交付されることになります。
つまり、今年84歳で誕生日を迎えて85歳になったとしても、その時点で自動的に資格確認書へ切り替わるわけではありません。
この取り扱いは広域連合ごとに案内が異なることもあるため、気になる場合はお住まいの市区町村に確かめてみてください。
7. まとめ:後期高齢者医療の書類は手元で確かめ、迷ったら窓口へ
令和8年8月からの後期高齢者医療制度では、85歳以上には全員に資格確認書が交付され、84歳以下はマイナ保険証の利用実績によって届く書類が分かれます。
書類は7月中に発送されている自治体が多く、すでに手元にあるはずです。まずは自分に届いたのがどちらなのかを見てみてください。
資格確認書であれば、記載されている負担割合もあわせて確認しておくと安心です。
交付の細かい取り扱いは、広域連合や市区町村によって案内が異なることもあります。判断に迷う場合は、お住まいの市区町村の後期高齢者医療の担当窓口に相談してみてください。
参考資料
- 厚生労働省『資格確認書について(マイナ保険証を使わない場合の受診方法)』
- 厚生労働省『第210回社会保障審議会医療保険部会 資料3 マイナ保険証の円滑な利用について』
- 東京都後期高齢者医療広域連合『資格確認書』
- 品川区『令和8年8月以降、資格確認書の交付に関する運用変更』
- 豊田市『令和8年8月以降の後期高齢者医療資格確認書の交付について』
- 萩市『後期高齢者医療 令和8年8月以降の資格確認書・マイナ保険証について』
太田 彩子
