後期高齢者医療制度では、2026年(令和8年)8月から資格確認書の交付ルールが変わりました。

85歳以上の人と84歳以下の人とで、届く書類が分かれています。

昨年までは、マイナ保険証を持っているかどうかにかかわらず、加入者全員に資格確認書が交付されていました。この暫定的な取り扱いが2026年7月末で終わっています。

7月に届いた封筒を開けて、去年までとは様子の違う書類が入っていたことに気づいた人もいるのではないでしょうか。多くの自治体では7月中に発送されているため、すでに手元にあるはずです。

この記事では、どの書類が誰に届くのか、そして84歳以下の人を分ける条件が何なのかを見ていきましょう。

ココがポイント
  • 令和8年7月末までは、マイナ保険証の保有状況にかかわらず全員に資格確認書が交付されていた
  • 令和8年8月からは、85歳以上の人には全員に資格確認書が交付される
  • 84歳以下の人は、マイナ保険証の利用実績が2つの条件を満たすかどうかで届く書類が分かれる

1. 後期高齢者医療の「資格確認書」は、令和8年7月末まで全員に交付

まず、これまでの取り扱いを確認しておきます。

マイナンバーカードを健康保険証として使う仕組みが広がるなかでも、後期高齢者医療制度に加入している人については、別の扱いが続いていました。

厚生労働省の案内によると、後期高齢者医療制度に加入している人には、令和8年7月末までの暫定措置として、申請によらず資格確認書が交付されていました。

つまり、マイナ保険証を持っている人にも持っていない人にも、一律で資格確認書が届いていたことになります。

この暫定措置が令和8年7月末で終わり、8月からは新しいルールに切り替わりました。

2. 後期高齢者医療の交付ルールは、8月から「85歳以上」と「84歳以下」で分かれる

令和8年8月1日から令和9年7月31日までの期間について、届く書類は次のように分かれています。

令和8年8月からは、年齢とマイナ保険証の利用状況で届く書類が分かれます1/2

令和8年8月1日から令和9年7月31日まで有効な書類の振り分け。85歳以上は全員に資格確認書、84歳以下はマイナ保険証の利用実績により資格情報のお知らせまたは資格確認書

出所:東京都後期高齢者医療広域連合の資料をもとにLIMO編集部作成

2.1 85歳以上の人には全員に資格確認書が交付

85歳以上の人は、マイナ保険証の保有状況や利用状況にかかわらず、全員に資格確認書が交付されます。

申請は必要ありません。

マイナ保険証での受診が難しい事情を抱えている人が一定数いることに配慮した取り扱いといえます。

2.2 84歳以下の人は、マイナ保険証の利用実績で分かれます

84歳以下の人は、マイナ保険証を普段から利用しているかどうかで扱いが変わります。

普段から利用している人には「資格情報のお知らせ」が、そうでない人には「資格確認書」が交付されます。

マイナ保険証を持っていない人は、資格確認書が交付される側に入ります。

なお、介助者などの第三者が同行して資格確認の補助をする必要があるなど、マイナ保険証での受診が困難な場合は、年齢にかかわらず申請により資格確認書が交付されます。

申請先はお住まいの市区町村の担当窓口です。

3. 後期高齢者医療で84歳以下を分ける「過去1年間で6回以上」とは何の回数か

84歳以下の人について、「普段から利用している」かどうかをどう判断するのかが気になるところです。

3.1 2つの条件を両方満たす必要があります

東京都後期高齢者医療広域連合の案内では、次の2つをともに満たす人が「マイナ保険証を普段からご利用されている方」とされています。

  • 過去1年間で6回以上、マイナ保険証を利用して医療機関等を受診・利用したことがある
  • おおむね直近3カ月以内に1回以上、マイナ保険証を利用して医療機関等を受診・利用したことがある

ここでいう6回は、マイナンバーカードを持っていた期間の長さではなく、医療機関や薬局の窓口で実際にマイナ保険証として使った回数です。

年に数回しか通院しない人や、カードは持っているものの窓口では出していないという人は、条件に届かないこともあります。

3.2 結果として資格確認書が届く人のほうが多くなる

85歳以上は全員が資格確認書、84歳以下でも条件を満たさない人は資格確認書です。

厚生労働省が社会保障審議会医療保険部会に示した資料には、後期高齢者医療制度に加入している人のマイナ保険証の利用実績が年齢階級別に載っています。

6回以上利用した人の割合2/2

後期高齢者医療制度に加入している人のマイナ保険証の利用実績。6回以上利用した人の割合は75歳〜79歳が43%、80歳〜84歳が42%、85歳〜89歳が35%、90歳以上が22%

出所:厚生労働省保険局『マイナ保険証の円滑な利用について』(令和8年2月12日 第210回社会保障審議会医療保険部会 資料3)をもとにLIMO編集部作成

令和6年9月から令和7年8月までの1年間で6回以上利用した人の割合は、75歳〜79歳で43%、80歳〜84歳で42%でした。

85歳〜89歳では35%、90歳以上では22%と、年齢が上がるにつれて下がっています。

この集計期間は交付の判定に使う期間とそのまま同じではありませんが、利用状況の目安にはなります。いずれの年齢でも6回以上利用した人は半数に届いていません。

「マイナ保険証を持っているから資格確認書は届かない」と考えていた人にとっては、意外な結果になっているかもしれません。

なお、資格確認書が届いたからといって、マイナ保険証が使えなくなるわけではありません。

太田 彩子

後期高齢担当だった頃も、7月から8月にかけては届いた書類についての問い合わせが集中しました。まずは手元の書類が「資格確認書」と「資格情報のお知らせ」のどちらなのかを見ていただくと、その後の確認がぐっと楽になります。