5. 急伸後の現在地は? 8月18日は市況要因で続落
中間決算を発表した8月4日、ヤマハ発動機株は前日比13.40%高の1,511円まで買われ、翌5日には冒頭で触れた通り前日比19.46%高の1,805円まで一段と買われました。
その後は8月6日に1,872円まで上値を伸ばし、8月7日や8月12日にはやや利益確定売りに押される場面を挟みながらも、8月17日には一時1,987円まで買われて8月10日の1,966円を上回る年初来高値を更新しています。
もっとも、8月17日の米国市場では、ハイテク株の間でも銘柄ごとに強弱が分かれるなか、半導体関連株で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が前日比1.64%高となった一方、明けた18日の東京株式市場は6日ぶりに大幅反落しました。
AI・半導体関連株が軒並み売られたほか、新発10年国債利回りが一時2.945%と30年ぶりの高水準まで上昇し、金利の先高観が株式市場全体の重荷となっています。
半導体製造後工程装置なども手掛けるヤマハ発動機も、こうした地合いを受けて2営業日続落しました。8月17日の終値は1,936.5円にとどまり、8月18日はさらに前日比18円安(0.93%安)の1,918.5円で取引を終えています。
とはいえ、決算発表前の8月3日終値1,332.5円と比べると、8月18日終値の1,918.5円はなお約44%高い水準にあり、中間決算をきっかけとした急伸分の大半は保たれたまま推移しているといえそうです。
8月18日時点の株価指標は、PER(会社予想)10.95倍、PBR(実績)1.49倍、配当利回り(会社予想)2.61%となっています。
5.1 ヤマハ発動機の年間チャート
6. 記者コメント
ヤマハ発動機は二輪車・船外機という主力2事業の好調に支えられ、通期予想を大きく引き上げました。
その一方で、赤字が続くアウトドアランドビークル事業には踏み込んだ構造改革のメスを入れており、収益体質の立て直しに向けた本気度がうかがえます。
直近は金利上昇を背景にした市況全体の調整で株価がやや伸び悩んでいますが、決算発表前からの上昇分の多くはなお保たれています。PER10.95倍は見方によっては割安と取れそうです。
今後は、この構造改革が計画通りに進み、2028年の単年度黒字化という目標を達成できるかが、同社の収益力をさらに引き上げられるかを占う焦点になりそうです。
【免責事項】
- 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
参考資料
- (2026年8月4日発表)
- ヤマハ発動機株式会社「2026年12月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」(2026年8月4日発表)
- ヤマハ発動機株式会社「OLV事業の構造改革に関するお知らせ」(2026年8月4日発表)
- (2026年8月4日)
高原 祥子
