「我が家の貯蓄額は世間と比べて多いのだろうか」と気になったことはありませんか?

しかし、周りの同世代がどの程度貯蓄しているかを知る機会は多くないでしょう。

今回は20歳代〜70歳代までを対象に、年代別の貯蓄額について、金額分布や平均・中央値を詳しく紹介します。

お金が貯まる人に共通する3つの習慣についても解説するため、ぜひ参考にしてください。

池田夕華
必要な貯蓄額はご家族の人数や住まいが持ち家か賃貸かによって、水準そのものが変わります。平均や中央値は「自分がどのあたりにいるか」を知るための物差しとして使い、そこから先はご自身の家計に引きつけて考えていただくのがおすすめです。

なお、年代別の貯蓄額データ(J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」)に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。本文中の引用部分は引用ブロックで示しています。

【全世代(20~70歳代)比較】貯蓄額の平均・中央値はいくら?単身・二人以上世帯で比較すると見えた「お金がある人・ない人の差」 差が生まれる3つの要因を確認
【全世代(20~70歳代)比較】貯蓄額の平均・中央値はいくら?単身・二人以上世帯で比較すると見えた「お金がある人・ない人の差」 差が生まれる3つの要因を確認
ココがポイント
  • 二人以上世帯の平均貯蓄額は2059万円で7年連続の増加。ただし平均を下回る世帯が全体の66.1%を占める
  • 二人以上世帯の中央値は20歳代125万円から60歳代1400万円まで上昇し、70歳代は1178万円へ減少に転じる
  • どの年代も金融資産非保有の世帯が1割超。お金が貯まる人は「支出の把握」「先取り貯金」「メリハリ」を習慣にしている

1. 貯蓄額の平均「2059万円」を下回る世帯は66.1%

総務省統計局の「家計調査報告〔貯蓄・負債編〕2025年(令和7年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」によれば、二人以上世帯における2025年の平均貯蓄額は「2059万円」です。

前年度比では75万円増えており、7年連続での増加を記録しました。

しかし、貯蓄額別の世帯分布を見ると、平均である2059万円を下回る世帯が全体の66.1%と約3分の2を占めています。

この背景には、多額の貯蓄を持つ一部の世帯によって平均が押し上げられているというカラクリがあります。

一方で、2025年の貯蓄保有世帯の中央値は1264万円(貯蓄残高がゼロの世帯も含めると1167万円)です。

中央値は集計した貯蓄金額を小さい順に並べた際の真ん中に位置する数値であるため、平均値よりも実態を捉えやすいといえます。

次章では、20歳代〜70歳代の二人以上世帯について、貯蓄の平均と中央値を紹介します。

ご自身の貯蓄額と比較する際は、平均はあくまでも参考程度に留め、実態は中央値で確認するとよいでしょう。

池田夕華
平均と中央値がおよそ800万円も離れているのは、家計調査が「貯蓄現在高4000万円以上」の世帯まで含めて算出しているためです。平均を見て落ち込む必要はありませんが、「自分は分布のどのあたりか」を把握しておくと、次に何をすべきかが具体的になります。

2. 【二人以上世帯】20歳代〜70歳代の平均・中央値を見てみる

ここからは、J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」をもとに、貯蓄額の平均・中央値を年代別に見ていきましょう。

なお、同じ調査をもとに単身世帯と二人以上世帯を並べて比較した内容は、【全世代(20~70歳代)比較】貯蓄額の平均・中央値はいくら?でも詳しく取り上げています。以下の年代別データは、同記事と共通の集計結果です。

年代別貯蓄額の平均・中央値(二人以上世帯)2/2

年代別貯蓄額の平均・中央値(二人以上世帯)

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」をもとにLIMO編集部作成

3. 《20歳代》二人以上世帯の貯蓄額

  • 金融資産非保有:21.6%
  • 100万円未満:16.4%
  • 100~200万円未満:14.0%
  • 200~300万円未満:7.0%
  • 300~400万円未満:8.2%
  • 400~500万円未満:3.5%
  • 500~700万円未満:5.3%
  • 700~1000万円未満:3.5%
  • 1000~1500万円未満:4.7%
  • 1500~2000万円未満:1.2%
  • 2000~3000万円未満:4.1%
  • 3000万円以上:4.1%
  • 無回答:6.4%
  • 平均:525万円
  • 中央値:125万円

20歳代・二人以上世帯の貯蓄額は、平均が525万円、中央値が125万円です。

金融資産非保有の世帯は21.6%であるほか、貯蓄が200万円に満たない世帯は全体の半数以上となります。

20歳代は結婚や出産に関連する支出が発生する人も多く、貯蓄額は世帯ごとにばらつきが見られやすい年代でもあります。

4. 《30歳代》二人以上世帯の貯蓄額

  • 金融資産非保有:17.6%
  • 100万円未満:12.7%
  • 100~200万円未満:9.1%
  • 200~300万円未満:6.0%
  • 300~400万円未満:6.0%
  • 400~500万円未満:4.5%
  • 500~700万円未満:8.3%
  • 700~1000万円未満:7.4%
  • 1000~1500万円未満:9.4%
  • 1500~2000万円未満:3.9%
  • 2000~3000万円未満:4.6%
  • 3000万円以上:7.9%
  • 無回答:2.6%
  • 平均:1096万円
  • 中央値:311万円

30歳代・二人以上世帯の貯蓄額は、平均が1096万円、中央値が311万円です。

20歳代と比較すると平均・中央値ともに大きく上昇しており、金融資産非保有世帯も17.6%まで減少しています。

また、貯蓄が200万円に満たない世帯が全体の約40%を占める一方で、貯蓄が1000万円以上の世帯も約25%まで増えているのが特徴です。

30歳代はマイホーム購入などでまとまった出費が発生する時期ですが、同時に子どもの進学費用や老後資金を意識した貯蓄に取り組む年代でもあります。

夫婦の働き方や家族構成、ライフプランなどのさまざまな状況の違いにより、貯蓄額にも格差が生まれやすいといえるでしょう。

5. 《40歳代》二人以上世帯の貯蓄額

  • 金融資産非保有:18.8%
  • 100万円未満:10.0%
  • 100~200万円未満:6.2%
  • 200~300万円未満:5.1%
  • 300~400万円未満:4.4%
  • 400~500万円未満:2.6%
  • 500~700万円未満:7.3%
  • 700~1000万円未満:6.1%
  • 1000~1500万円未満:9.7%
  • 1500~2000万円未満:6.5%
  • 2000~3000万円未満:8.2%
  • 3000万円以上:13.1%
  • 無回答:2.1%
  • 平均:1486万円
  • 中央値:500万円

40歳代・二人以上世帯の貯蓄額は、平均が1486万円、中央値が500万円です。

金融資産非保有の世帯は18.8%と依然として2割程度存在しますが、貯蓄が3000万円を上回る世帯も13.1%にのぼります。

教育費や住宅ローン返済などの負担が続く中、20歳代・30歳代と比較すると、世帯間の格差がさらに広がっている様子もうかがえます。

6. 《50歳代》二人以上世帯の貯蓄額

  • 金融資産非保有:18.2%
  • 100万円未満:6.5%
  • 100~200万円未満:6.4%
  • 200~300万円未満:4.1%
  • 300~400万円未満:3.5%
  • 400~500万円未満:2.2%
  • 500~700万円未満:6.7%
  • 700~1000万円未満:7.7%
  • 1000~1500万円未満:9.3%
  • 1500~2000万円未満:6.1%
  • 2000~3000万円未満:8.1%
  • 3000万円以上:18.8%
  • 無回答:2.2%
  • 平均:1908万円
  • 中央値:700万円

50歳代・二人以上世帯の貯蓄額は、平均が1908万円、中央値が700万円です。

40歳代と比較すると平均・中央値ともに水準が高くなっている一方で、金融資産非保有の世帯は18.2%と、ほぼ横ばいになっています。

また、貯蓄が3000万円以上の世帯は18.8%と、全体の2割に近い数値です。

50歳代は退職後の生活が現実味を帯びてくる年代ですが、老後資金を十分に貯められている世帯とそうでない世帯の差が大きいといえるでしょう。

池田夕華
20歳代から50歳代までを並べると、中央値は125万円→311万円→500万円→700万円と着実に伸びていく一方で、金融資産非保有の世帯の割合は21.6%→17.6%→18.8%→18.2%とほとんど下がりません。年齢を重ねれば自然に貯まるわけではなく、「貯まる家計」と「貯まらない家計」がそのまま歳を重ねている、というのがこのデータの読み方だと思います。住宅ローンや教育費の負担が重なる40歳代・50歳代ほど、その差は開きやすくなります。