毎月3万円をNISAで積み立てたら、資産はどう育つ?
ここでは、毎月3万円をNISAでの積立投資に回した場合、想定利回りを年4%・年5%として、10年・20年・30年でどのくらいの資産を形成できるのかを試算しました。
年利4%で運用した場合
- 10年間:積立金額360万円 → 資産額約441万7,000円(運用益約81万7,000円)
- 20年間:積立金額720万円 → 資産額約1,100万3,000円(運用益約380万3,000円)
- 30年間:積立金額1,080万円 → 資産額約2,082万1,000円(運用益約1,002万1,000円)
年利5%で運用した場合
- 10年間:積立金額360万円 → 資産額約465万8,000円(運用益約105万8,000円)
- 20年間:積立金額720万円 → 資産額約1,233万1,000円(運用益約513万1,000円)
- 30年間:積立金額1,080万円 → 資産額約2,496万8,000円(運用益約1,416万8,000円)
※上記はあくまで一定の利回りを仮定した試算であり、実際の運用成果を保証するものではありません。相場の状況によっては、資産額が積立金額を下回る可能性もあります。
同じ毎月3万円という積立額でも、運用を続ける期間が長くなるほど、運用益の占める割合が大きくなっていくのが分かります。これは、GPIFが短期の変動に動じず、長期的な視点で運用を続けている考え方とも重なります。
NISAの積立を続けながら、分散投資をどう考えるか
ここまで見てきたように、長期で資産を育てるためには「時間を味方にする」ことと「資産を分散させる」ことが、どちらも欠かせない要素です。
NISAで全世界株式型の投資信託(いわゆる「オルカン」など)を1本保有していれば、その中で数千社の企業に分散投資していることになります。ただし、これはあくまで「株式」という一つの資産クラスの中での分散です。株式市場全体が下落する局面や、急激な円高が進む局面では、オルカン1本だけでは資産全体が同じ方向に動いてしまう可能性があります。
GPIFが株式と債券、国内と海外という異なる軸で資産を分散しているように、NISA以外に保有している資産も含めて、自分の資産全体でどのように分散されているかを見直してみることも、長期で資産形成を続けるうえで一つの視点になります。
資産運用コンサルティングをしていた筆者からのアドバイス
資産を分散できているかどうかは、NISA枠での投資に限定せず全体を見ましょう。
外貨預金や外貨建ての保険商品をお持ちの場合、それらもすべて「外国資産」というリスクを負っていることになります。NISAでオルカンを積み立てながら、同時に外貨預金や外貨建て保険も持っていると、円高が進んだときに複数の資産が同時に目減りしてしまう、ということも起こり得ます。
また、会社の企業型DCやiDeCoを利用している方は、その中身も一度確認してみてください。NISAでは全世界株式型を選び、DCやiDeCoでも同じように世界株式型のファンドを選んでいる、というケースは実はよくあります。制度としては別々でも、投資している対象が同じ「世界株式」であれば、それは分散にはなっていません。
大切なのは、NISA単体で見るのではなく、預金・保険・iDeCo・DCなど、ご自身が保有している資産全体を並べたうえで、同じような値動きをする資産に偏っていないかを確認することです。そのうえで、長期的な視点を持って積立を継続していくことが、資産形成の基本になります。
参考資料
和田 直子


