4. まとめ:「5人に1人」のデータが示す現実と、今からできること

厚生年金で月20万円を超えて受け取れる人は全体の約18.8%。「会社員だから安心」とは言い切れない水準です。

夫婦2人のモデル金額が月23万7279円であることを考えると、住宅・医療・介護の費用が重なる局面では、それでも不足が生じやすいのが現実です。

銀行員時代の経験から、老後のお金について現役のうちに意識してほしいことをお伝えします。

  • まず「ねんきん定期便」で自分の見込み額を確認する:「大体こんなものだろう」という感覚と実際の数字が大きく違うケースは珍しくありません。ねんきんネットを使えばオンラインでも確認できます
  • 厚生年金の加入期間を意識する:転職や独立を考えている方は、厚生年金に加入し続けられる働き方かどうかも判断材料の一つにしましょう。加入期間が長いほど、将来の受給額に差が出ます
  • iDeCoやNISAで「自分年金」を育てる:公的年金だけで老後を賄うのが難しい場合、早い段階から積み立てを始めることが有効です。少額でも長期で続けることで、複利の効果が積み上がります
  • 繰下げ受給も選択肢に:65歳での受給開始を遅らせると、年金額を増やすことができます。健康状態や資産状況と合わせて検討してみてください

老後の備えに「早すぎる」はありません。まずは自分の見込み額を確認することから始めてみましょう。

和田直子
近年、年金を受け取りながら働くシニアが増えています。理由はさまざまですが、「年金だけではやりくりが難しい」という方も少なくありません。厚生年金は現役時代の収入と加入期間によってある程度増やせますが、簡単ではないのも事実。公的年金への依存度を下げるためにも、iDeCoやNISAなど「自分年金」を早めに育てる工夫を始めてみてください。

参考資料

和田 直子