2. なぜ生活保護受給者に単身高齢者が多いのか?その背景を探る

生活保護を受けている世帯の中で、単身の高齢者世帯が大きな割合を占める理由には、高齢期の家計の構造が影響しています。

厚生労働省の「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」を参照すると、公的年金や恩給を受け取っている世帯の中で、その収入が総所得のすべてを占める世帯は43.4%にのぼります。

これは、半数以上の世帯が、就労による収入や財産からの所得など、年金以外の収入源を組み合わせて生活していることを意味します。

しかし、年齢を重ねると仕事を見つけて収入を得ることが難しくなる傾向があります。

配偶者との死別や未婚といった理由で、一人で暮らす高齢者も少なくありません。

単身世帯の場合、家賃や光熱費といった住居関連費を一人で全額負担しなければならず、複数人で暮らす世帯のように生活費を分担することはできません。

さらに、生活費を補うために貯蓄を切り崩したり、加齢に伴って医療費や介護サービスの自己負担が増えたりするケースも考えられます。

このように、高齢の単身世帯は収入を増やすのが難しい状況にある一方で、生活のための支出は継続的に発生しやすいという特徴を持っています。

こうした要因が、生活保護受給世帯に占める単身高齢者の割合を高くしている一因とみられます。

それでは、年金収入を主として生活する65歳以上の単身無職世帯の家計は、具体的にどのような状況なのでしょうか。