5. 老後の資金計画は年金の「仕組み」と「実質手取り額」の把握から始めよう

今回は、我が国の公的年金の構造を整理した上で、「生涯平均年収400万円・勤続40年」という標準的な働き方をモデルにした場合の年金額を試算しました。

このシミュレーション結果では、国民年金と厚生年金の合計で月額約144,000円(約14.4万円)の支給目安となることが確認できました。

しかし、実際のシニア世代の給付状況に目を向けると、月額15万円以上の年金を得ている層が約半数いる一方で、今回試算した水準を下回る月額14万円未満の受給者も全体の約44.4%を占めており、個々の現役時代の働き方によって受給額には小さくない格差があることが浮き彫りになっています。

さらに、老後資金をより現実的に見つめるためには、額面の金額だけでなく、そこから10%〜15%程度が税金や社会保険料として天引きされる「手取り額の現実」を忘れてはなりません。

これからのゆとりあるセカンドライフを設計するためには、単に年金の見込み額を追うだけでなく、制度の仕組みや手元に残る実質的な金額までをトータルで把握し、早期から計画的な資産形成を進めていくことが賢明です。

参考資料

安達 さやか