梅雨の晴れ間にのぞく青空が眩しく、本格的な夏の訪れを感じる季節となりました。昨今、世界的な地政学リスクや物価上昇が続く中、有事やインフレに強いとされる金の特徴が改めて大きな注目を集めています。
日々の生活で値上げを実感することが多いからこそ、資産運用におけるポートフォリオの分散先の1つとして、金投資を前向きに検討している方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、実際に純金積立を活用して金投資を行った場合に資産がどのように増減するのかをシミュレーションします。2018年6月から2026年5月までの8年間、毎月1万円をコツコツと積立投資を行った場合における、現在の評価額を見ていきましょう。
1. 8年間の純金積立シミュレーション:毎月1万円の運用成果を公開
2018年6月から2026年5月までの期間における、毎月10,000円の純金積立シミュレーションの条件は以下の通りです。
- 開始・終了:2018年6月 〜 2026年5月
- 積立期間:8年間
- 毎月の積立額:10,000円
※購入手数料は1.7%で計算
上記の条件で積み立てを行った場合の、最終的なシミュレーション結果は次のようになります。
- 投資元本(合計):960,000円
- 期間中の平均購入価格:1gあたり10,312円
- 現在の金買取価格:1gあたり23,223円
- 最終的な評価金額:2,125,252円
- 運用による利益:1,165,252円
- 資産の増加率:121.4%増
2. 知っておきたい金投資の税金:積立方法で異なる3つの課税仕組み
金(ゴールド)への積立投資というと現物をコツコツ購入するイメージがあるかもしれません。しかし、スマホ上で金の価格に連動する金融商品や金関連の投資信託・ETF(上場投資信託)を積み立てる方法もあります。「どうやって金を買い付けているか(口座の種類や商品の性質)」によって、税金の仕組みが大きく3つに分かれますので、ご自身が検討している、または利用している積立方法がどれに該当するかチェックしておきましょう。
2.1 純金積立(現物の購入・保管を行うタイプ)
ネット銀行などで「現物の引き出しは不可」という契約であっても、裏側で本物の金を共同購入して保管しているタイプはここに該当します。
税金の扱い: 原則として 「総合課税(譲渡所得)」
ざっくり特徴: 利益は他の所得(給与など)と合算されて税金が計算されます。ただし、「年間50万円の特別控除」があるため、年間で出た利益が50万円以下であれば原則として税金はかかりません。また、5年を超えて長期保有した場合は、税金の負担が軽くなる仕組みもあります。
2.2 金投資口座・金貯蓄口座
現物の金のやり取りは一切なく、銀行の口座上で「金の価格に連動する金融商品」として取引するタイプです。
税金の扱い: 「源泉分離課税」
ざっくり特徴: 利益に対して一律 20.315% の税金がかかります。利益が出た時点で自動的に税金が差し引かれて口座に入金されるため、確定申告の手間がかからないのが特徴です。
2.3 金関連の投資信託・ETF(上場投資信託)
証券会社などを通じて、金(ゴールド)の価格に連動する投資信託やETFをコツコツ積み立てる方法です。
税金の扱い: 「申告分離課税」(通常の株や投資信託と同じ扱い)
ざっくり特徴: 利益に対して一律 20.315% の税金がかかります。「特定口座(源泉徴収あり)」を選んでおけば、自動的に税金が引かれるため確定申告を不要にできます。また、条件を満たしていればNISA(非課税制度)を活用して運用できるのも大きなメリットです。
ご注意
※上記は一般的な個人の税制に関する概要です。取引の頻度や保有状況、個人の所得状況等によっては、税務上の判断や所得の分類(雑所得・事業所得など)が異なる場合があります。実際の納税や確定申告の詳細につきましては、必ず所轄の税務署または税理士などの専門家にご相談ください。
3. 今回のシミュレーションと金投資のポイント
インフレ対策やリスク分散としての側面を持つ金投資において、2018年6月から8年間にわたり毎月1万円の純金積立を行ったシミュレーションでは、投資元本960,000円に対して最終評価額が2,125,252円となり、1,165,252円の運用利益が生じる結果となりました。金投資は現物保管の有無や取引口座によって「総合課税」「源泉分離課税」「申告分離課税」と税制が大きく異なるため、自身の投資手法に合わせた仕組みの理解が必要です。
【免責事項】
- 投資にはリスクが伴います。
- 本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。

