2026年6月初旬を迎え、今年もいよいよ待ちに待った夏のボーナスシーズンが到来しました。街やSNSが支給の話題で活気づくこの時期、周囲の知人や友人が勤める企業の待遇を見て、つい「隣の芝生が青く見える」瞬間はないでしょうか。他人の職場が羨ましくなる心理の裏には、やはり「給料」への本音が隠されているようです。
今回は、最新の意識調査データをもとに、気になる中間管理職のリアルな年収や今夏の賞与動向について解説します。
1. 【他社が羨ましい人は41.3%】「隣の芝生(企業)は青い」調査にみる会社員の本音
リスクモンスター株式会社が実施した第7回「隣の芝生(企業)は青い」調査によると、知人や友人の勤務先を「羨ましい」と感じたことがある人は41.3%に上り、前回調査から8.0ポイント増加しました。他人の職場が良く見える「隣の芝生」現象が強まっている様子がうかがえます。
1.1 給与と安定がカギ!知人の勤務先を羨ましいと感じる理由トップ3
他人の職場を羨む理由として、以下の3項目が上位を占めています。金銭面や安定性への関心の高さは、調査開始以来根強く続いています。
- 1位:給料が高い(63.9%)
- 2位:福利厚生(が充実している)(44.5%)
- 3位:会社に安定性(がある)(38.5%)
1.2 「羨ましい」勤務先ランキング、7回連続《トップ3》は公務員とトヨタ!
具体的な勤務先については、公務員や大手企業に対する根強い人気と安定感が表れる結果となりました。
「羨ましいと思う勤務先」ランキングトップ201/3
出所:リスクモンスター株式会社「第7回「隣の芝生(企業)は青い」調査 ~知人・友人の勤務先を「羨ましい」と感じる人が41.3%、前回から8.0ポイント増加~
- 1位:地方公務員(14.7%)※7回連続トップ3
- 2位:国家公務員(12.8%)※7回連続トップ3
- 3位:トヨタ自動車(3.9%)※7回連続トップ3
- 4位:伊藤忠商事(3.1%)
- 5位:NTTドコモ(2.9%)
1.3 「自社への不満」が隣の芝生を青く見せる?羨望を感じやすい人の傾向
どのような人が他社を羨ましく感じているのか、属性や現在の仕事への満足度から以下の傾向が見られます。
- 高い割合で羨望を感じる属性:「女性」(48.0%)や「既婚者」(46.2%)、「ベンチャー企業」(54.5%)に勤めている人
- 仕事への満足度との関係:自社に「満足していない」と回答した人の6割超が、他人の勤務先を羨ましいと回答
特に、本人の現在の年収水準に関わらず「高収入である職場」を羨む声が多く、周囲の待遇と比較して自社の環境を捉え直す人が増えているようです。
調査概要
- ・調査名称 : 第7回「隣の芝生(企業)は青い」調査
- ・調査方法 : インターネット調査
- ・調査エリア : 全国
- ・調査期間 : 2026年3月5日(木)~3月6日(金)
- ・調査対象者 : 20~59歳の男女個人 800人
- ・有効回収数 : 800サンプル
2. 【部長は1000万超え?】中間管理職の役職別・平均年収一覧表
厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査 役職別」を基に、中間管理職の平均年収を確認していきましょう。
※本記事で用いる賃金とは、調査対象年の6月分における所定内給与額の平均を指します。これは、実際に支払われた給与から時間外手当などを除いたもので、所得税などが差し引かれる前の金額です。
2.1 役職別の平均年収目安(ボーナス込み・試算)
※賞与を年2回(計4カ月分)と仮定し、6月分の所定内給与額から試算。
- 部長職:約1017万円(平均53.1歳/月収63万5,800円)
- 課長職:約846万円(平均49.5歳/月収52万9,200円)
- 係長職:約638万円(平均45.4歳/月収39万9,200円)
- 非役職者:約504万円(平均41.8歳/月収31万500円)
実際の賞与額は企業や個人の業績によって変動しますが、日本の給与所得者全体の平均年収である478万円(令和6年分民間給与実態統計調査)と比較すると、中間管理職は高い給与水準にあります。非役職者との賃金格差は部長で約2.05倍、課長で約1.7倍です。
近年では、業務の多様化や責任の重さから管理職への登用に慎重になる声も一部で聞かれ、キャリアの選択肢が多様化している様子がうかがえます。しかし、そのぶん組織を動かすやりがいや、固定給の大幅なベースアップという明確な経済的リターンがあるのも事実です。
3. 【2026年最新】夏のボーナス「増える」企業は37.1%!平均支給額は約47.7万円
まず帝国データバンク「2026年夏季賞与の動向アンケート」によると、2026年夏のボーナス事情は以下の通りです。
3.1 2026年夏の賞与動向
支給状況:
「増加する」企業は37.1%(前年比+3.4pt)。「変わらない」の37.2%と合わせ、約7割以上の企業で支給が維持・拡大しています。
企業規模による格差:
「増加する」は大企業で44.4%に達する一方、中小企業は36.0%、小規模企業は31.4%と、規模による明確な差が見られます。
平均支給額:
正社員1人あたり47.7万円(前年比+1.8万円)。「30万〜50万円未満」が37.0%で最多です。
業績回復や物価高を背景に賞与は増加傾向ですが、中東情勢による抑制の動きもあり、ボーナスは変動しやすい側面を持ちます。そのため、より安定して年収を上げるために固定給(役職)に注目する方も少なくありません。
4. まとめにかえて
今回は、他人の勤務先を羨ましく感じる心理調査とともに、中間管理職の平均年収や2026年夏のボーナス動向について解説しました。「隣の芝生は青く見える」という言葉の通り、他人の給料や待遇がどうしても良く見えてしまうことは誰にでもあるものです。しかし、ただ周囲を羨んでいるだけでは、あなた自身の毎日のモチベーションや収入は変わりませんよね。
もし「今の環境に満足していないな」と感じたら、それは自分のキャリアや働き方を見直す絶好のチャンスです。自社で管理職を目指して着実に固定給を上げていくのも手ですし、視野を広げて新しい環境にチャレンジするのも素晴らしい選択肢でしょう。
大切なのは、他人の軸ではなく「自分が仕事に何を一番求めているのか」を明確にすることです。今夏のボーナスや役職ごとの給与データを一つの基準にして、あなた自身が納得できる前向きな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 役職別」
- リスクモンスター株式会社「第7回「隣の芝生(企業)は青い」調査 ~知人・友人の勤務先を「羨ましい」と感じる人が41.3%、前回から8.0ポイント増加~
- 帝国データバンク「2026年夏季賞与の動向アンケート」
村岸 理美