2. 遺族厚生年金の見直しの変更点
今回の遺族厚生年金制度の見直しにより、どのような変更があるのか確認していきましょう。
2.1 子どものいない60歳未満の配偶者は「原則5年間」の給付に
現在、夫を亡くした妻については、子ども(※)がなく30歳以上で死別した場合、終身に近い形で遺族厚生年金が支給されています。
しかし見直し後は、男女ともに「子どもがいない」「60歳未満」「配偶者を亡くした」場合、原則5年間の有期給付へ統一されます。
つまり、男女間の差が解消され、制度の目的が「一生涯の保障」から「生活再建のための支援」へ変化するというイメージです。
※子どもとは、「18歳になった年度末まで」または「障害を持っている場合は20歳未満」
2.2 男性は新たに受給できるケースが増える
今回の改正は「給付削減」の面がとりざたされる傾向がありますが、実は男性側にとってプラスになる面もあります。
従来は、子どものいない夫が妻を亡くした場合、55歳未満の死別では給付なし、55歳以上の死別では給付されるものの60歳まで待機期間が設けられていました。
しかし改正後は、「子どものいない60歳未満の男性」も原則5年間の給付対象となります。
厚生労働省の推計によると、新たに年間約1万6000人の男性が受給対象になるとされています。
