3. 「老後の暮らしに備える」ために検討したい2つのこと

これまでの貯蓄データや公的年金に依存する世帯の現状、そして生活意識を踏まえ、今後の備えとして考えられる選択肢を解説します。

ここでは、一般的に挙げられる2つのアプローチを紹介します。

3.1 資産寿命を延ばす工夫:貯蓄の取り崩しと年金の受給方法

すでにリタイアしている方にとっては、貯蓄をどのようなペースで使っていくかが、家計を長く維持する上で重要になります。

毎月の生活費と年金収入との差額を算出し、手元の資金が何年持つのかを具体的に把握しておくことが、安心につながるでしょう。

これから年金を受給する予定の方であれば、「繰下げ受給」を検討するのも一つの方法です。

受給開始を1カ月遅らせるごとに年金額が0.7%増え、最大で75歳まで繰下げると84%増額された年金を生涯にわたって受け取れます。

長く働く意向がある方や、当面の生活費を貯蓄でカバーできる方には有効な選択肢となり得ます。

ただし、個々の状況によって有利不利が異なるため、慎重な判断が求められます。

3.2 家計改善のポイント:固定費の見直しと継続的な収入確保

家計の基本は、収入と支出のバランスです。

通信費や保険料といった、長期間支払い続けている固定費を見直すことで、年間で見ると大きな節約につながる場合があります。

同時に、ご自身の体力やライフスタイルに合った形で働き、収入を得続けることも考えられます。

年金を受給しながら働く際には、在職老齢年金制度による年金カットの可能性も考慮し、無理のない範囲で仕事を選ぶことが重要です。

資産運用に関しては、新しいNISAやiDeCoのような税制上の優遇措置がある制度を活用する方法もあります。

しかし、投資には元本割れのリスクが伴うことを忘れてはいけません。

まずは日々の生活に必要な資金を預貯金で確保し、あくまで余裕資金の範囲で検討することが基本となります。