日ごとに暑さが増し、夏の訪れを感じる季節となりました。
公的年金は4年連続でプラス改定となり、2026年度は前年度比で国民年金が1.9%増、厚生年金が2.0%増となりました。次回の年金支給日は8月14日です。
厚生労働省年金局の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、厚生年金受給者の平均年金月額(男女合計)は「15万289円」となっています。
この記事では、厚生年金と基礎年金を合わせて月額15万円(年額180万円)以上を受け取っている人がどのくらいいるのかを解説します。
また、2025年6月13日に成立した「年金制度改正法」による社会保険の適用拡大についてもご紹介しますので、将来の家計管理の参考にしてください。
1. 日本の公的年金制度とは?「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造を解説
日本の公的年金は、2階建ての構造で成り立っています。1階部分が「国民年金(基礎年金)」で、2階部分が会社員などを対象とした「厚生年金」です。
それぞれの基本的なポイントを確認してみましょう。
1.1 国民年金・厚生年金の基本的な仕組み
1階部分:国民年金(基礎年金)のポイント
- 加入対象:原則として日本に住む20歳から60歳未満のすべての人が対象です。
- 保険料:加入者全員が定額ですが、年度ごとに見直されます(※1)。
- 受給額:保険料を40年間(480カ月)すべて納付すると、65歳から満額の老齢基礎年金(※2)を受け取れます。未納期間がある場合は、その分満額から減額されます。
※1 国民年金保険料:2026年度の月額は1万7920円です。
※2 国民年金(老齢基礎年金)の満額:2026年度の月額は7万608円です。
2階部分:厚生年金のポイント
- 加入対象:会社員や公務員が国民年金に上乗せして加入します。パートタイマーなどでも、特定適用事業所(※3)で働き、一定の要件を満たせば対象となります。
- 保険料:給与や賞与などの収入に応じて決まります(上限あり)(※4)。
- 受給額:加入期間や納めた保険料の額によって、一人ひとり異なります。
厚生年金は、会社員や公務員が国民年金に加えて加入する制度です。
国民年金と厚生年金では、加入の対象者や保険料の決まり方、受給額の計算方法などが異なる点が特徴です。
このため、個人の加入状況や収入によって、老後に受け取る年金額に差が生まれます。
※3 特定事業所:1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は含まない、共済組合員を含む)の総数が51人以上となることが見込まれる企業などを指します。
※4 厚生年金の保険料額:標準報酬月額(上限65万円)と標準賞与額(上限150万円)に保険料率を掛けて計算されます。
公的年金の受給額は、物価や現役世代の賃金の変動に合わせて毎年度見直される仕組み(物価スライド・賃金スライド)が採用されています。
これは、インフレなどで物価が上昇した際に年金の価値が下がり、高齢期の生活水準が実質的に低下するのを防ぐための重要な仕組みです。
実際の改定では、物価や賃金の変動率に加え、少子高齢化の進行に合わせて給付水準を緩やかに自動調整する「マクロ経済スライド」も考慮され、毎年の支給額が決定されます。
2026年度の年金額は2026年4月分から適用されていますが、前年度と比べてどの程度増額したのでしょうか。
