4. 「ねんきん定期便」の見込額はそのままもらえない
年金振込通知書から、実際に控除される内容を確認しました。
現役世代でも総支給額と手取り額の違いを実感することはありますが、年金を受け取る際も同様に各種控除があるため、想定より手取り額が少ないと感じるケースがあります。
「ねんきん定期便」で確認していた見込額と、実際に口座へ振り込まれる金額には差が生じます。
これは、保険料や税金など、現役時代と同様に天引きされる項目があるためです。
さらに、介護保険料は3年に1回見直しが行われます。少子高齢化の進展に伴い負担が増加する可能性もあるため、今後の影響にも注意が必要です。
最終的な手取り額を正確に予想するのは難しいものの、「ねんきん定期便」などに記載されている見込額より、実際に手元へ入る金額は少なくなる前提で資金計画を立てておくのが無難と言えます。
また、公的年金は偶数月にまとめて支給されるため、奇数月にも受け取れる自分年金を準備しておくことも選択肢の一つです。
5. まとめにかえて
老後の年金について、「年金振込通知書」をもとに総支給額と手取り額の違いを確認しました。
控除される項目が複数あるため、年金収入と生活費のバランスを事前に確認しておくことが大切です。
実際に支給されるまでに見込額を確認することも重要ですが、総支給額と手取り額に差が出ることは押さえるべきポイントです。
年金だけでは生活費に不足が生じる可能性がある場合は、自助努力で老後資金を準備することが一つの選択肢となります。
資金準備の手段としては預貯金のほか、iDeCoや新NISAなどの制度を活用する方法もあります。
投資には元本割れなどのリスクも伴うため、ご自身の経済状況や許容できるリスクに合わせて、無理のない手段を選ぶことが求められます。
将来の生活を見据え、今からできる備えを始めておくことがたいせつです。
参考資料
著者
二種外務員資格(証券外務員二種)記者/編集者/校閲者/
ニ種外務員資格(証券外務員二種)・相続診断士・認知症介助士・終活ガイド資格1級保有。早稲田大学第一文学部史学科卒。学参系編集プロダクションなどで校閲・編集・執筆を経験。人文・社会系一般書籍、中学・高校社会科教材、就職試験問題の制作関連業務で15年以上の経験を持つ。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』において、金融系メディアの編集者兼執筆者として、コンテンツ制作や編集を担当。
総務省「家計調査」・厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査」などの一次資料に基づくデータ記事の執筆に強み。紙媒体での経験に加え、家族の介護を通じて得た知見を生かしながら、「お金とくらし」にまつわる情報を丁寧に発信している。(2026年2月12日更新)
監修者
LIMO編集部年金解説班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、地方自治体の公務員や生命保険会社等の金融機関にて勤務経験が豊富な編集者が中心となり、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度などをテーマに、丁寧で読者にとってわかりやすい記事の情報発信を行っています。
LIMO編集部年金解説班に所属する編集者は日本生命保険相互会社出身の村岸理美、地方自治体職員出身の太田彩子、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか等のファイナンシャルアドバイザー経験者等で構成されており、表彰歴多数の編集者も複数在籍しており、豊富な金融知識をもとにした記事に定評があります。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。(最新更新日:2026年6月17日)