2. 貯蓄から負債を引いた「純貯蓄」で見る年代別の家計状況
仮に一定の貯蓄があったとしても、家計の全体像を把握するには「負債(借入金)」をセットで見る必要があります。
ここでは、総務省統計局の「家計調査(貯蓄・負債編)2025年」から、働く現役世代(勤労者世帯)の貯蓄額と負債額、そして貯蓄から負債を差し引いた「純貯蓄」の年代別の推移を確認してみましょう。
2.1 【年代別・勤労者世帯の「貯蓄・負債・純貯蓄」平均】 ※一世帯あたりの平均値。純貯蓄=貯蓄額-負債額
- 29歳以下:貯蓄 441万円 / 負債 1496万円 / 純貯蓄 -1055万円
- 30~39歳:貯蓄 1074万円 / 負債 1968万円 / 純貯蓄 -894万円
- 40~49歳:貯蓄 1395万円 / 負債 1506万円 / 純貯蓄 -111万円
- 50~59歳:貯蓄 1704万円 / 負債 730万円 / 純貯蓄 +974万円
- 60~69歳:貯蓄 2749万円 / 負債 247万円 / 純貯蓄 +2502万円
- 70歳以上:貯蓄 2172万円 / 負債 122万円 / 純貯蓄 +2050万円
負債額は、マイホーム購入などが重なる30歳代(1968万円)でピークに達し、40歳代(1506万円)でも高い水準が続きます。そのため、40歳代までは貯蓄よりも負債が上回る「負債超過(純貯蓄がマイナス)」の状態が一般的な家計の姿と言えます。
しかし、50歳代に入るとローンの返済が進んで負債が大きく減少(730万円)し、純貯蓄は一気に970万円超のプラスへと転じます。
さらに60歳代では、退職金などの影響もあり貯蓄が増加する一方で負債は247万円まで減り、純貯蓄は2500万円を超えるまでに成長します。
40歳代の今は「貯蓄よりローン残高の方が多くて不安」と感じるかもしれませんが、ここでしっかりと家計管理を続けていくことで、50歳代以降で「純資産(純貯蓄)」が増えていく未来に繋げていきたいものです。
著者
二種外務員資格(証券外務員二種)記者/編集者/校閲者/
【保有資格】
ニ種外務員資格(証券外務員二種)・相続診断士・認知症介助士・終活ガイド資格1級保有。
【経歴】
二種外務員資格や相続診断士などの資格を保有し、「お金とくらし」にまつわる情報を専門的かつ丁寧に発信する金融メディア編集者・ライター。
早稲田大学第一文学部史学科卒。人文・社会系一般書籍、中学・高校社会科教材、就職試験問題の制作関連業務で15年以上の経験を持つ。また、大手人材派遣会社における採用管理業務などの実務経験もある。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』において、金融系メディアの編集者兼執筆者として、コンテンツ制作や編集を担当。
総務省「家計調査」・厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査」などの一次資料に基づくデータ記事の執筆に強み。
専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも記事執筆をおこなう。紙媒体での経験に加え、家族の介護を通じて得た知見を生かしながら、「お金とくらし」にまつわる情報を丁寧に発信している。(2026年7月9日更新)
監修者
LIMO編集部貯蓄解説班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、大手証券会社やメガバンク等の金融機関にて勤務経験のある編集者が中心となり、金融庁や総務省など官公庁の公開情報等をもとにお金の課題に寄り添う専門チームです。
主なメンバーは野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか、地方自治体職員出身の太田彩子、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、日本生命保険相互会社出身の村岸理美など。
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CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2026年6月17日)