2. 【年収1000万円で40年間働いた人】厚生年金+国民年金はいくらもらえる?

年収1000万円の会社員が40年間勤務して、65歳から受け取る年金額は「月額約21万円」がひとつの目安です。

現役時代の収入水準と比較すると少なく感じるかもしれませんが、これには公的年金制度の仕組みが関係しています。

厚生年金制度では、保険料や年金額を計算する基礎となる「標準報酬月額」に上限(現在は65万円)が設定されています。

これにより、月収が上限額を超えていても、計算上は月収65万円として扱われることになります。

この仕組みがあるため、収入が一定の水準を超えると、それ以上収入が増えても年金の受給額には反映されにくくなっています。

具体的な計算例を挙げると、老齢厚生年金(報酬比例部分)は「65万円 × 5.481/1000 × 480カ月」で年額約171万円(月額約14万3000円)です。

これに、2026年度の老齢基礎年金の満額である月額約7万608円を足すと、合計で月額約21万3000円となります。

2.1 2025年成立の年金制度改正法で標準報酬月額の上限が75万円に引き上げ

2025年6月13日に成立した年金制度改正法によって、標準報酬月額の上限が現在の65万円から75万円へ段階的に引き上げられることが決まりました。

具体的には、2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、そして2029年9月に75万円と、3段階で上限額が見直される予定です。

厚生労働省の試算によると、標準報酬月額が75万円に該当するケースでは、本人が負担する保険料は月額で約9100円増える見込みです。

その一方で、この等級に該当する期間が10年間続いた場合、将来受け取る老齢厚生年金は生涯にわたって月額約5100円増額されると試算されています。

このような制度の見直しは、公平性を確保すると同時に、厚生年金全体の給付水準を向上させることを目的としています。

それでは、現在の高齢者層が実際に受け取っている年金の平均月額は、一体どのくらいなのでしょうか。