2. 長寿化と認知症リスク:平均寿命の推移とMCI(軽度認知障害)の現状

厚生労働省が公表した「令和6年簡易生命表の概況」によれば、日本の平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.13歳です。

前年と比較して男性は横ばい、女性はわずかに短くなりましたが、長期的な視点では依然として高い水準を保っています。

老後の生活設計においては、資産形成や年金の問題だけでなく、医療や介護への備えも不可欠な要素となります。

中でも、認知症への対策は特に重要な課題といえるでしょう。

2.1 認知機能の課題は身近な問題:65歳以上の約4人に1人が該当

65歳以上の高齢者における認知症の現状(令和4年(2022年)時点の推計値)3/3

65歳以上の高齢者における認知症の現状(令和4年(2022年)時点の推計値)

出所:政府広報オンライン「知っておきたい認知症の基本」

2022年度(令和4年度)の推計値では、65歳以上の高齢者3603万人のうち、認知症または軽度認知障害(MCI)に該当する人は以下のようになっています。

  • 認知症と診断された人:約443万人(12.3%)
  • 軽度認知障害(MCI)の人:約559万人(15.5%)

この両者を合計すると約1002万人にのぼり、65歳以上の高齢者のうち、およそ4人に1人が認知機能に関して何らかのサポートや注意が必要な状態にあると見られています。

このように、認知症は決して他人事ではなく、多くの人にとって身近な問題となっています。

加えて、認知症の前段階であるMCI(軽度認知障害)の段階で、適切な対策を講じることが重要であると指摘されています。