3. 今年65歳の方が40年間で支払った国民年金保険料の合計額

2026年に65歳を迎える方が、20歳になった1981年(昭和56年)から60歳直前の2021年(令和3年)3月までの40年間(480カ月)、保険料を納め続けた場合の負担総額は577万1280円です。

保険料の推移は以下の通りです。

  • 昭和56年度(スタート時): 月額4500円
  • 平成5年度: 初めて月額1万円を突破
  • 令和2年度(最後の1年): 月額1万6540円

なお、令和8年度(2026年度)の国民年金保険料は月額1万7920円です。昭和56年度の当時と比べると、約4倍にまで上昇しています。

3.1 現在の若い世代が40年間納め続けると?

仮に、今後40年間現在の保険料(月額1万7920円)が変わらないと仮定した場合、総負担額は以下のように膨らみます。

1万7920円 × 12カ月 × 40年 = 860万1600円(約860万円)

今年65歳を迎える世代の負担額(約577万円)と比べると、約283万円もの差があります。

数値だけを見ると、保険料水準の上昇によってこれからの世代の負担がより重くなっているように思えます。

ただし、日本の年金制度は物価や賃金の変動に合わせて受給額が改定される仕組み(物価スライド・賃金スライド)になっています。

将来的に年金受給額自体も現在の水準より引き上げられる可能性があるため、現時点の金額だけで単純に「損得」を比較することはできません。

3.2 「何年で元が取れる?」試算

令和8年度の満額(月額7万608円)を65歳から受け取り始めた場合、年間の受取額は以下のとおりです。

7万608円 × 12カ月 = 84万7296円(年間)

支払総額577万1280円をこの年額で割ると…

577万1280円 ÷ 84万7296円 ≒ 6.8年

つまり、65歳から受給を開始した場合、約6年10カ月後=71歳10カ月で元が取れる計算になります。その後は生涯にわたって年金が支給され続けるため、長生きするほど「お得」になる仕組みといえます。

ただし、これはあくまで令和8年度の満額をベースにした試算です。実際の受給額は今後の改定によって変わり得ます。