4. 夫婦の老後資金は「おひとりさま期間」まで見据える必要あり

老後資金を計画する際、「平均寿命まで」を前提にすると不十分な場合があります。夫婦世帯では、どちらか一方が90歳代まで長生きすることも珍しくなく、想定以上に長い老後が続く可能性があるからです。

4.1 「80歳まで」の資金計画では不足するリスク

日本人の平均寿命は男性が80歳代半ば、女性は90歳近くまで延びています。

さらに夫婦の場合、一方が亡くなった後も、残された配偶者が長期間生活を続けるのが一般的です。そのため、80歳前後までの資金計画では、老後後半の生活費が枯渇してしまうリスクがあります。

4.2 単身になっても生活費は半分にはならない

配偶者に先立たれた後、食費などの一部の支出は減少しますが、住居費や光熱費といった固定費はかかり続けます。

家族の人数が半分になったからといって、生活費も半分になるわけではなく、家計の負担が思った以上に重くのしかかるケースも少なくありません。

4.3 重要なのは「資産寿命」という考え方

前述の通り、75歳以上・無職夫婦世帯の平均貯蓄額は2392万円でした。

しかし、重要なのは金額の多さではなく、その資産で何年間生活を支え続けられるかという点です。毎月の赤字が続けば、どんなに多くの貯蓄があっても、長い老後の間に少しずつ目減りしていきます。

長寿化が進む現代においては、「いくら持っているか」というストックの視点だけでなく、「何歳まで資産をもたせられるか」という資産寿命の視点で考えることが不可欠です。