5. 増える「おひとりさま」の老後。自由な暮らしを守るための「お金の備え」
ここまでシニア単身世帯の厳しい家計状況を見てきましたが、一方で「老後も今のまま、ひとり暮らしを続けたい」と前向きに考える層も確実に増えています。
株式会社エイブル&パートナーズが2026年6月1日に発表した「ひとり暮らしの老後意識調査2026」によると、未婚・ひとり暮らし女性の約半数(47.2%)が、老後も「おひとりさま生活」を理想としていることがわかりました。
個人の自由や気楽な生活スタイルを維持し、都市部の利便性の高い環境で自立した暮らしを続けたいという強い意向がうかがえます。
5.1 最大の壁は「お金の不安」。だからこそ早く動く
同調査において、老後の2大不安要素といえる「お金」と「孤独」のどちらに不安を感じるか尋ねたところ、全世帯で「お金」への不安が上回る結果となりました。
特に未婚・ひとり暮らし女性は「お金がなくなる方が不安」が58.0%、「どちらかと言えば(お金がなくなる方が不安)」を含めると84.0%にのぼり、他世帯よりも経済的な不安を強く抱いていることがわかります。
前述した「月3万円の赤字が常態化している」という単身シニア家計のリアルなデータを見ても、この危機感は非常に現実的です。
こうした背景から、老後資金の準備状況にも特徴が表れています。 調査全体では「準備中だが十分でなく心配(46.0%)」「未対策で不安(35.9%)」と8割以上が老後資金に根強い不安を抱えています。
しかし一方で、未婚・ひとり暮らし女性はすでに6割以上(64.4%)が老後資金の準備を進めており、さらに「準備しており心配していない(13.7%)」と回答する層も存在します。
他世帯と比べて、早い段階から老後を見据え、計画的にアクションを起こしている人が多いことがわかります。
著者
マネー編集部社会保障班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに社会保障制度や社会福祉、公的扶助、保険医療などをテーマに関する記事を執筆・編集・公開している。
マネー編集部社会保障班は、地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子など、豊富な経験と知識を有した編集者で構成されている。表彰歴多数の編集者も複数在籍。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務や、国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担った実務経験者も在籍している。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2025年8月26日)
監修者
二種外務員資格(証券外務員二種)記者/編集者/校閲者/
【保有資格】
ニ種外務員資格(証券外務員二種)・相続診断士・認知症介助士・終活ガイド資格1級保有。
【経歴】
二種外務員資格や相続診断士などの資格を保有し、「お金とくらし」にまつわる情報を専門的かつ丁寧に発信する金融メディア編集者・ライター。
早稲田大学第一文学部史学科卒。人文・社会系一般書籍、中学・高校社会科教材、就職試験問題の制作関連業務で15年以上の経験を持つ。また、大手人材派遣会社における採用管理業務などの実務経験もある。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』において、金融系メディアの編集者兼執筆者として、コンテンツ制作や編集を担当。
総務省「家計調査」・厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査」などの一次資料に基づくデータ記事の執筆に強み。
専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも記事執筆をおこなう。紙媒体での経験に加え、家族の介護を通じて得た知見を生かしながら、「お金とくらし」にまつわる情報を丁寧に発信している。(2026年7月9日更新)