5. 年金の受給開始時期はどう決める?繰上げ・繰下げ受給のポイント
公的年金は、原則65歳から受給が開始されますが、受け取り始める時期は自分で選ぶことが可能です。
選択肢の一つに、65歳になる前に受け取りを始められる「繰上げ受給」があります。
これは、早めに年金を受け取りたい人にとって検討の価値がある制度です。
例えば、定年退職後すぐに生活費を確保したい場合や、働く予定がないといったケースでは、早期に年金を受け取れることがメリットになります。
ただし、受給開始を早めると、本来の額から一定の割合で減額された年金額を生涯受け取ることになるため、長期的な視点での検討が欠かせません。
反対に、65歳を過ぎてから受給開始を遅らせる「繰下げ受給」という選択肢もあります。
繰下げ受給を選ぶと、遅らせた期間に応じて年金額が増額されるため、将来の受給額を増やしたい場合に有効です。
しかし、受給開始が遅れる間は年金収入がないため、その期間の生活資金をどうするか計画しておくことが求められます。
このように、年金は受け取り始める時期によって将来の受給額が変わります。
ご自身のライフプランや収入の見通しなどを考慮し、無理のないタイミングを選択することが大切です。
6. 年金額は加入制度と現役時代の働き方で決まる
この記事では、公的年金の基本的な仕組みを解説するとともに、2026年度の年金額の目安や平均的な受給額についてご紹介しました。
公的年金の受給額は、どの年金制度に、どのくらいの期間加入していたかによって決まります。
2026年度の年金額例として、標準的な夫婦世帯で1回あたり約47万5000円が支給されるというモデルケースが示されています。
しかし、これはあくまで特定の条件下での試算です。
実際の受給額は、厚生年金への加入の有無やその期間、現役時代の収入などによって一人ひとり大きく変わってきます。
また、平均受給額のデータからは、厚生年金受給者における男女差や、国民年金のみの場合の受給額が比較的低い水準にあることなどがわかります。
これらの点を理解したうえで、ご自身の働き方や年金の加入状況から、将来の年金額がどのくらいになるのかを把握しておくことが大切です。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況」1 主な年齢の平均余命
- 日本年金機構「年金の繰上げ受給」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- LIMO「来月、6月15日支給【厚生年金+国民年金】1回の年金支給日に「約47万5000円」支給される標準的な夫婦はどんな世帯?」
マネー編集部年金班