5. 【元保険相談員の視点】新NISAと家計のバランスをどう考えるか
ほけんの窓口で約300組のライフプランニングのご相談に携わってきた中で感じるのは、新NISAの積立額を検討する際、投資の話が先行してしまい、家計全体とのバランスが後回しになりやすいということです。
5.1 「積立額を増やす前」に確認しておきたいこと
毎月の積立額を検討する際は、まず生活費の3〜6カ月分程度を目安とした生活防衛資金を、投資とは別に確保できているかを確認しておくと安心です。急な出費や収入減があった場合に、運用中の資産を取り崩さずに済みます。
また、すでに生命保険や医療保険に加入している場合は、その保険料も含めた毎月の固定費全体を見渡したうえで、無理のない積立額を設定することが大切です。保障の見直しで浮いた分を積立に回す、という考え方も選択肢の一つです。
6. 無理なく続けるための積立額の考え方
積立額は、最初から高い金額に設定する必要はありません。収入の増加やボーナスのタイミングに合わせて、積立額を段階的に見直していく方法もあります。
大切なのは、途中でやめずに長く続けられる金額を選ぶことです。積立期間を長く確保できれば、毎月の負担を抑えながらでも、時間を味方につけた資産形成を進めやすくなります。
7. まとめ
本記事では、新NISAの基本的な仕組みやメリットに加え、積立金額や運用利回りによる資産形成シミュレーション、そして家計全体とのバランスの取り方について解説しました。
シミュレーションでは、40歳から25年間、毎月5万円を積み立てると、運用成果によっては元本1500万円に対して大きな運用益が期待できる一方、利回りは保証されず元本割れの可能性もあります。
目標額だけを追い求めるのではなく、生活防衛資金や保険料とのバランスを踏まえたうえで、収入の増加に合わせて積立額を段階的に増やすなど、家計への負担を抑えながら資産形成を進めることも可能です。新NISAを活用する際は、自分の収入やライフプランに合った無理のない積立額を設定し、長期的な視点で継続することが大切です。
参考資料
橋本 優理