4. 実際の平均受給額はいくら?統計データで見る年金のリアル
モデルケースだけでなく、実際に年金を受け取っている人全体の平均額を確認すると、より現実的な姿が見えてきます。
4.1 厚生年金の平均受給額:男女差と分布
- 男性平均: 約17万円
- 女性平均: 約11万円
女性の平均額が男性を下回る理由としては、過去の賃金格差や、結婚・出産などを機に離職したり、非正規雇用で働いたりする期間が長かったことなどが影響していると考えられます。
受給額の分布データを見ると、女性は「月8万~10万円」の層に多く、年金収入だけで生活を支えることの難しさがうかがえます。
4.2 国民年金の平均受給額:満額との差はなぜ生まれる?
2024年度(令和6年度)の国民年金の満額は約6万8000円ですが、実際の平均受給額は約5万9000円にとどまっています。
この差は、保険料の未納や免除の期間があり、満額を受け取るための加入条件を満たしていない人が少なくないことが原因です。
5. 知っておきたい公的年金の基本|国民年金と厚生年金の「2階建て構造」とは
ここで、公的年金制度の基本的な仕組みについて、改めて整理しておきましょう。
日本の公的年金は、しばしば「2階建て構造」に例えられます。
5.1 1階部分:国民年金(基礎年金)の概要
- 対象: 日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入対象。
- 特徴: 定額の保険料を納め、将来定額の基礎年金を受け取る部分。
自営業者や会社員、公務員、専業主婦(主夫)など、職業にかかわらず原則としてすべての人が加入します。
5.2 2階部分:厚生年金の概要
- 対象: 会社員や公務員など
- 特徴: 現役時代の給与(報酬)に比例して保険料と受給額が決まる部分。この2階部分が手厚いほど、老後の生活は安定します。
加入期間が長く、現役時代の収入が多いほど受給額も増えるため、老後の生活水準を大きく左右する部分といえます。


