3. 【ほぼ厚生年金、平均年収610万円の会社員】vs【ずっと国民年金の自営業】…65歳からの年金目安は?

働き方が多様化する現代において、「自分が将来受け取れる年金はいくらだろう」と気になる方は多いはずです。

厚生労働省は、今回の年金改定と同時に「多様なライフコースに応じた年金額(概算)」を公表しました。これは、さまざまな働き方を想定した現実的な試算であり、参考になるデータです。

ここでは、2026年度に65歳になる人を想定し、加入歴や働き方の違いが受給額にどのくらい影響するのかを確認します。

ご自身のキャリアに近いモデルがあるか、ぜひチェックしてみてください。

多様なライフコースに応じた年金額3/8

多様なライフコースに応じた年金額

出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」

3.1 【試算1】会社員として長く勤務した男性(厚生年金中心)

  • 想定:平均年収 約610万円(月額換算50万9000円)で40年就業
  • 年金月額の目安: 17万6793円

この金額は、基礎年金約7万円と厚生年金約10万7000円を合わせたものです。長期間にわたり厚生年金に加入していた場合、比較的安定した受給額が期待できます。

3.2 【試算2】自営業・フリーランスの男性(国民年金中心)

  •  想定:厚生年金加入が短く(約7年)、国民年金期間が長い
  •  年金月額の目安: 6万3513円

国民年金が中心となると、受給額は大きく下がります。この金額だけで生活を維持するのは難しく、預貯金や私的年金といった自助努力がより重要になります。

3.3 【試算3】キャリアを積んだ女性(厚生年金中心)

  •  想定:平均年収 約427万円(月額換算35万6000円)で33年就業
  •  年金月額の目安: 13万4640円

女性の場合、就業期間や賃金水準によって受給額が変動しやすく、男性よりも低くなる傾向が見られます。

3.4 【試算4】自営業などで働いた女性(国民年金中心)

  •  想定:厚生年金期間が短い(約6年)
  •  年金月額の目安: 6万1771円

厚生年金への加入期間が短いと、老後の年金は国民年金が主体となり、生活設計に与える影響も大きくなります。

3.5 【試算5】専業主婦の期間が長かった女性(第3号被保険者中心)

  •  想定:扶養内期間が長い
  •  年金月額の目安: 7万8249円

第3号被保険者として国民年金保険料を納付していなくても基礎年金は受け取れますが、厚生年金部分が少ないため、受給額は限定的です。

3.6 働き方による受給額の差がポイント

同じ期間働いたとしても、厚生年金への加入期間によって、受給額に月10万円以上の差が出ることがわかります。

特に、国民年金が中心となる自営業者や専業主婦だった期間が長いケース(パターン2・4・5)では、公的年金だけで生活費をまかなうのは厳しい場合も考えられます。老後に向け、預貯金や資産形成など、年金以外の備えをどう準備するかが課題となります。