3. 【支え2】生活保護という選択肢

年金やその他の収入をすべて合わせても生活費に満たない場合に、暮らしの土台を支える制度が生活保護です。これも年金額だけで判断されるものではなく、世帯全体の収入・資産などを総合的に見て、必要なときに利用できる「最後のセーフティネット」と位置づけられています。

3.1 生活保護費は「最低生活費 − 収入」で決まる

生活保護で支給される金額(保護費)は、次の式で決まります。

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生活保護基の計算式

出所:厚生労働省「生活保護制度」

  • 最低生活費 − 収入(年金・給与など)= 保護費(支給額)

「最低生活費」は、食費や住居費などをもとに、世帯人数・年齢・お住まいの地域に応じて国が定める基準額です。この最低生活費を世帯の収入が下回る場合に、その不足分が保護費として支給されます。収入がまったくなければ最低生活費の全額が、収入があればその分を差し引いた額が支給される仕組みです。

3.2 年金を受け取っていても利用できる

生活保護は、年金を受け取っていると利用できない、と受け止められることがあります。しかし実際には、年金収入があっても、その金額が国の定める「最低生活費」に満たない場合には、不足する差額分を生活保護で補うことができます。

たとえば、年金収入が最低生活費を下回っている場合、年金は収入として認定されたうえで、最低生活費との差額が支給される仕組みです。年金と生活保護は、状況によっては併せて受けられます。

3.3 利用には「補足性」の原則がある

生活保護を利用するには、いくつかの前提があります。これを「補足性の原則」といいます。

具体的には、預貯金や不動産などの資産を活用できる場合はまず活用すること、働く能力に応じて働くこと、親族からの扶養が受けられる場合はそれを受けること、そして年金や手当など他の制度で受けられるものはすべて活用すること、が求められます。これらを行ったうえで、なお生活費が最低生活費に満たない場合に、不足分が支給されます。

3.4 生活保護の8つの扶助

生活保護には、生活する場面に応じて8種類の扶助があります。

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8つの扶助

出所:厚生労働省「生活保護制度」

  • 生活扶助(食費や光熱費など日常の生活費)
  • 住宅扶助(家賃など)
  • 教育扶助(義務教育に必要な費用)
  • 医療扶助(医療サービスの費用)
  • 介護扶助(介護サービスの費用)
  • 出産扶助(出産費用)
  • 生業扶助(就労に必要な技能習得などの費用)
  • 葬祭扶助(葬祭費用)

これらは、必要に応じて支給されます。相談や申請の窓口は、お住まいの地域を管轄する福祉事務所です。