1. 中間期は「増収減益」。それでも株価が評価された理由
企業の決算発表において、前年よりも利益が減る「減益」は、通常であれば株価にとってマイナス要因とみなされます。浜松ホトニクスが5月14日に発表した中間期決算も、一見するとネガティブな内容でした。
事実として、同社の中間期の売上高は1,124.96億円(前年同期比+5.4%)と伸びたものの、本業の儲けを示す営業利益は100.23億円(同-7.0%)、純利益も92.24億円(同-7.2%)と減益に着地しています。
泉田氏はこの中間期単体の数字だけでは「株価が上がっている要因が見えづらい」と指摘し、投資家が注目したのは「通期の業績予想」の変更であると解説しました。
同社は中間期決算の発表と同時に、通期の業績予想を大きく上方修正しました。修正後の通期予想は、売上高2,320億円(前期比+9.4%)、営業利益200億円(同+23.7%)、純利益164億円(同+15.5%)となり、上期の「増収減益」から一転して、通期では力強い「増収増益」の計画へと引き上げられたのです。
さらに泉田氏は、この上方修正が株式市場の「コンセンサス(アナリストたちの業績予想の平均値)」をどう上回ったかが重要であると語ります。
「会社が出してきた数字が200億円なんで、コンセンサスよりも大きく上振れているという状況です」
決算発表前、市場のアナリストたちは通期の営業利益を約176億円と予想していました。しかし、会社側が提示した新たな予想は200億円であり、プロたちの予測を約13.7%も上回るポジティブ・サプライズとなったのです。
このように、過去の実績(中間期)よりも未来の見通し(通期予想)が市場の期待を超えたことが、株価上昇の原動力となりました。
