4. 【年収106万円の壁】が見直される?制度概要と変更点をやさしく解説
2025年6月に成立した「年金制度改正法」では、働き方の多様化への対応や、現在・将来の年金受給者の生活安定などを目指した改正が盛り込まれました。
その中の1つとして、「年収106万円の壁」の撤廃が挙げられます。
4.1 「年収106万円の壁」は短時間労働者の社会保険に関する基準
そもそも「年収106万円の壁」とは、パートタイマーなどの短時間労働者が社会保険(厚生年金・健康保険)に加入する要件の1つです。
社会保険に加入すると、厚生年金保険の給付や健康保険法上の傷病手当などの保障が上乗せされます。
しかし、収入金額によっては保険料負担によって手取り収入が大きく減少する可能性もあり、いわゆる「働き控え」の原因にもなっています。
4.2 見直しによって何が変わる?
では、今回の見直しにより、具体的にどのような点が変わるのでしょうか。
2026年6月現在、短時間労働者が社会保険に加入するための要件は以下の4つです。
- 従業員51人以上の企業であること(企業規模要件)
- 給与が月額8万8000円以上であること(賃金要件)
- 週の労働時間が20時間以上であること
- 学生ではないこと
今回の改正により、上記要件のうち「企業規模要件」と「賃金要件」の撤廃が決定しています。
- 賃金要件(年収106万円の壁):3年以内に廃止
- 企業規模要件:10年かけて段階的に対象を拡大
要件が緩和されることで、今後はより多くの短時間労働者が社会保険に加入できます。
