2. 利益の源泉は「銅」!事業構造から見える現在の立ち位置
では、JX金属は具体的にどのような事業でこれほどの利益を上げているのでしょうか。泉田氏は、同社の事業構造を深く理解することが重要だと語ります。
JX金属の事業は、大きく2つに分けられます。1つは半導体材料や情報通信材料を扱う「フォーカス事業」。もう1つは、いわゆる「銅」そのものを扱う「ベース事業(基礎材料)」です。
ここで驚くべき事実が浮かび上がります。来期の営業利益予想1,900億円のうち、大半を占めるのは先端素材のフォーカス事業ではなく、銅を扱うベース事業なのです。
つまり、JX金属は高度な技術力を持つ先端素材メーカーであると同時に、自ら銅鉱山の権益を持ち、銅を販売して利益を上げる「上流」のビジネスが現在の主力となっているのです。
この構造が意味するのは、会社の業績が「世界の銅価格」に大きく左右されるということです。
会社側も来期の前提として、銅価格が今年度よりも上昇すると見込んでいます。足元の銅価格は会社が想定している水準よりも高く推移しているため、このままいけば保守的な予想(実際にはもっと利益が出る可能性がある)と言えるかもしれません。
しかし裏を返せば、いくら企業努力を重ねても、市況が悪化すれば利益が吹き飛んでしまうリスクを抱えているということでもあります。
