3. 知っておきたい実家管理の法律・税金リスク

空き家や実家の庭の管理を怠ると、景観の問題にとどまらず、所有者への法的なペナルティや税負担の増加という重大なリスクを招きます。以下の2点は早急な確認が必要です。

3.1 改正空き家対策特別措置法による固定資産税の増税リスク

2023年の「空家等対策の推進に関する特別措置法」改正により、倒壊等の危険が迫る「特定空家」の一歩手前である「管理不全空家」も、行政指導の対象に指定されるようになりました。

庭の雑草が繁茂し、害虫の発生源になったり、隣地へ枝が越境したりする状態を放置し、自治体から「勧告」を受けると、土地の固定資産税を減額する「住宅用地特例」の適用から除外されます。これにより、翌年からの固定資産税が最大で6倍に跳ね上がる恐れがあります。

さらに「命令」に違反した場合は最大50万円の過料が科されるほか、行政が強制的に草刈りや樹木伐採を行う「行政代執行」が行われ、その莫大な費用はすべて所有者(相続人)へ請求されます。

問題が深刻化する前に、グランドカバーや防草シート等による適切な予防策を講じることが不可欠です。

3.2 2026年4月から義務化された住所・氏名の変更登記

2024年の相続登記義務化に続き、2026年4月1日より、不動産所有者の「住所や氏名の変更登記」も義務化されました。

  • ルール:住所移転や結婚等で氏名に変更が生じた日から、2年以内に変更登記を申請する義務があります。
  • 罰則:正当な理由なく期限内の申請を怠った場合、5万円以下の過料の対象となります。

注意点:過去に住所変更を行った人も対象

この法改正において特に注意すべき点は、施行日(2026年4月1日)以前に住所変更を行っており、登記を変更していない人も義務化の対象となる点です。

すでに引っ越しを済ませている場合でも、施行日から2年以内(2028年3月31日まで)に手続きを完了させる必要があるため、速やかに法務局への確認を行ってください。