2026年度(令和8年度)は、雇用保険料率が引き下げられます。
雇用保険は、失業時の生活支援や育児休業給付、教育訓練給付などを支える制度で、労働者と事業主がそれぞれ保険料を負担しています。
給与から天引きされる雇用保険料が減るため、「手取りが少し増えるかも」と気になっている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、2026年度の雇用保険料率の変更内容や、月給30万円の場合の負担額の変化、反映される時期について紹介します。
1. 2026年度の雇用保険料率は引き下げへ
厚生労働省「事業主・被保険者の皆さまへ令和8(2026)年度 雇用保険料率のご案内」で、2026年4月1日から2027年3月31日までの雇用保険料率を公表しています。
一般の事業における労働者負担分は、2026年度は「5/1000」となり、2025年度の「5.5/1000」と比べて引き下げられます。
なお、事業主負担分についても、「9/1000」から「8.5/1000」へ引き下げられます。
2. 「月給30万円」なら毎月いくら変わる?
一般の事業で、月給30万円の場合を例に計算してみます。
・2025年度の雇用保険料
30万円 × 0.55% = 1650円
・2026年度の雇用保険料
30万円 × 0.50% = 1500円
差額は「月150円」で、年間では「1800円(150円 × 12か月)」の負担減です。
雇用保険料は基本給だけではなく、各種手当などを含む「総支給額」をもとに計算され、残業代や通勤手当などによって実際の金額は変動します。
なお、雇用保険料率は業種によって異なる場合があります。
本記事では「一般の事業」の料率をもとに紹介しているため、詳しく知りたい場合は厚生労働省の公表資料をご確認ください。
3. 「支払日」ではなく「締切日」に反映
雇用保険料率の切り替えは、「支払日」ではなく、「賃金の締切日」を基準に行われます。
4月に支給される給与でも、「3月末締め・4月25日払い」の給与額面に対しては、まだ旧料率(0.55%)が適用されるので注意しましょう。
- 3月末締め・4月25日払い → 旧料率(0.55%)
- 4月末締め・5月25日払い → 新料率(0.50%)
締切日が2026年4月1日(4月1日を含む)以降の給与から、新しい保険料率(0.50%)が適用されます。
また、勤務先によって給与締日や計算方法が異なります。
4. 給与明細ではどこを確認する?
2026年春以降の給与明細で、雇用保険料が前月より少し下がっていれば、新しい保険料率へ切り替わっている可能性があります。
確認する際は、給与明細の総支給額や、控除欄に記載されている雇用保険料を見比べると、変化がわかりやすいでしょう。
雇用保険料は総支給額をもとに計算されるため、残業代や各種手当の増減によって金額が変動する場合があります。
また、単純比較が難しい場合は、勤務先へ確認する方法もあります。
5. 2026年度は雇用保険料の負担が軽減
2026年度は、雇用保険料率の引き下げによって、給与から天引きされる負担がやや軽減されます。
なお、適用タイミングは「支払日」ではなく「賃金の締切日」が基準です。
2026年春以降は、給与明細の控除欄にある「雇用保険料」を確認してみるとよいでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「事業主・被保険者の皆さまへ令和8(2026)年度 雇用保険料率のご案内」
- 厚生労働省「雇用保険制度」
- 厚生労働省大阪労働局「支払い賃金の確認」
- 厚生労働省「マイナンバー制度(雇用保険関係)」
- 厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」
円城 美由紀