4. 「今の家計」を把握、資産形成の基盤を築く
今回は、厚生労働省やJ-FLECの最新調査、そしてLIMOの独自アンケートをもとに、実質賃金の低下と資産形成における二極化の実態を解説しました。
物価高が続く中での収入格差や資産額の乖離を示すデータは、多くの人にとって厳しい現実に映るかもしれません。しかし独自アンケートの結果からは、「少しでも将来に回したい」と、限られた予算の中で家計を工夫するリアルな生活防衛の姿も見えてきます。
こうした時代において重要なのは、他人の資産額に一喜一憂するのではなく、まずは自らの家計の現状を正確に把握することです。必ずしも最初から投資に大きなお金を投じる必要はありません。まずは日々の固定費を精査し、数千円でも生活防衛資金としての蓄えに回すなど、身の丈に合った選択肢を見つけることが先決です。「今できる小さな工夫」の積み重ねこそが、将来の不確実性に備える確実な防衛策となります。厳しい経済環境が続くなか、まずは足元の家計管理から一歩ずつ、持続可能な資産形成の基盤を築いていきたいところです。
参考資料
- 厚生労働省「毎月勤労統計調査2025(令和7)年度分結果確報」
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」
- Yahoo!ニュース「【共同企画】投資や貯蓄に回せる資金的なゆとりはどれほどありますか?」
村岸 理美