物価の上昇や社会保険料の負担増が続くなか、年金収入だけでの生活に不安を感じるシニア世代は少なくありません。近年は定年後も仕事を続ける人が増えており、「年金」と「就労収入」を組み合わせて家計を維持するスタイルが一般的になりつつあります。

しかし、シニア世代が活用できる公的な給付制度には、自分から申請しなければ受け取れないものが多く存在することをご存じでしょうか。

例えば、所得が低い年金受給者を支援する「老齢年金生活者支援給付金」や、特定の条件を満たす配偶者がいる場合に支給される「加給年金」は、老齢年金に上乗せされる代表的な給付金です。

また、再就職や失業した際に利用できる雇用保険関連の給付も、老後の家計を支えるうえで重要な役割を果たします。特に60歳以降も働き続ける方にとって、「高年齢雇用継続給付」や「高年齢求職者給付金」の知識は不可欠といえるでしょう。

この記事では、60歳・65歳以上のシニア世代を対象とした主要な公的給付制度を5つ取り上げ、2025年に実施される年金制度改正の重要なポイントもあわせて解説します。

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1. シニア世代が知っておきたい公的給付制度|申請しないと受け取れない点に注意

公的年金(老齢年金・障害年金・遺族年金)は、私たちの生活を支えるための大切な基盤です。

しかし、これらの年金は受給要件を満たしていても、自動的に支給が開始されるわけではありません。

年金を受け取るためには、ご自身で「年金請求書」を提出し、定められた手続きを完了させる必要があります。

これは国や自治体が提供する手当、給付金、補助金についても同様で、その多くは申請手続きを経て初めて受け取ることが可能になります。

もし申請期限を過ぎてしまったり、必要書類に不備があったりすると、本来受け取れるはずだった金額が減額されたり、最悪の場合、受給資格を失ったりすることもあります。

利用できる制度を最大限に活用するためには、まず自分がどの支援の対象になるのかを正確に把握し、必要な手続きを一つひとつ着実に進めていくことが大切です。