3. 日本製鉄(5401)業績はどう見る?USスチール買収後の成長シナリオ
日本製鉄の今後を考えるうえで、大きな焦点となるのが、米国の大手鉄鋼メーカー「USスチール」の買収です。
この買収により、同社は日本国内だけでなく、米国市場での事業基盤を大きく広げることになります。
鉄鋼需要は国や地域によって動きが異なるため、海外事業の拡大は中長期の収益力を高めるうえで重要なテーマです。
2026年5月13日に発表された2026年3月期の決算では、売上収益が10兆632億円(前期比+15.7%)、連結事業利益が5141億円(▲24.8%)、親会社の所有者に帰属する当期利益が171億円(▲95.1%)となりました。
売上規模は大きいものの、当期利益は大きく落ち込んでいます。この背景には、鉄鋼市況の悪化や一過性の損失、事業再編に伴う費用などがあります。
ただし、日本製鉄は、在庫評価差などを除いた「実力ベース」の連結事業利益について、2026年3月期は6504億円だったと説明しています。
中国の経済減速や過剰生産に伴う安価な鋼材輸出の増加など、厳しい事業環境が続くなかでも、国内製鉄所のコスト改善や構造改革によって一定の収益力を確保した形です。
