6月は、公的年金の支給額改定が反映される時期です。2026年度は、物価や賃金動向を踏まえて国民年金・厚生年金ともに増額改定となり、多くの年金受給者にとって関心の高いテーマとなっています。
一方で、食品や光熱費など生活コストの上昇が続くなか、「年金が増えても生活に余裕は感じにくい」という声も少なくありません。
高齢期では、年金収入だけでなく、貯蓄の取り崩しや資産運用との向き合い方も重要になります。
この記事では、2026年度の年金改定の概要に加え、高齢期の家計状況や、資産運用を考える際の注意点について整理します。
1. 2026年6月支給分から反映される「年金増額改定」|国民年金・厚生年金はいくら変わる?
公的年金の支給額は毎年度、物価や賃金の変動、マクロ経済スライドによる調整を踏まえて改定されます。2026年度は、以下の水準で引き上げられました。
- 国民年金(老齢基礎年金の満額):月額7万608円(前年度比+1300円、+1.9%)
- 厚生年金(標準的な夫婦世帯):月額23万7279円(前年度比+4495円、+2.0%)
「標準的な夫婦世帯」の試算は、平均的な収入で40年間就業した夫の老齢厚生年金と、夫婦2人分の老齢基礎年金を合算した金額です。実際の受給額は加入期間、報酬、配偶者の年金加入状況などによって異なるため、あくまでも参考値として確認しましょう。
なお、2025年の物価変動率は3.2%、名目手取り賃金変動率は2.1%でした。2026年度の年金額は、名目手取り賃金変動率をもとに、マクロ経済スライドによる調整率0.2%を反映して改定されているため、物価上昇率を下回る増額にとどまっています。
